第二十四話 ページ27
腹をすかせた我妻善逸に炭治郎がおむすびを分けていた。
流石長男。
そんなことを考えながらぼーっと炭治郎と善逸の後ろを歩いていると急に善逸が叫んだ。
「言ってんの!?鳥の言葉がわかるのかよお前!?」
「うん」
「嘘だろ!?俺をだまそうとしてるんだろ!」
鳥?もしかして鎹烏のことか?
我妻善逸の烏はスズメだけどそんなことがあるんだな。
どうやって会話するん?
くっだらないことを考えていると今度は炭治郎の鎹烏が叫んだ。
「カァァ!カァァ!駆け足!駆ケ足!
炭治郎、善逸、夜影、走レ!共ニ任務ニ向カウノダ!!」
「ギャァァァ!!烏が喋ってる!!」
「…。」
炭治郎が助けを求めるような目でこちらを見てくるがそんなこと知らない。
ただでさえこっちは徹夜で頭が痛いんだ。面倒ごとはごめんだ。
炭治郎は呆れめたかのようにため息をついて我妻善逸を引っ張って進んで行った。
勿論僕はその後ろをついていっている。
田んぼの間を進み、山の中を小一時間ほど歩くと二階建ての家が見えた。結構立派だ。
家が良く見えるところまで近づく。
何かが動く気配がして後ろを振り返る。藪の中になんか居る。
それと同時に炭治郎が口を開いた。
「血の匂いがするな…でもこの匂いは「え?何かにおいする?」ちょっと嗅いだことがな「それよりなんか変な音しない?」…音?」
流石長男。ちょっとやそっとのことじゃ怒らないんね。
僕だったらあんなにかぶせられたら怒るぐらいはしてるかもしれない。
その間も勿論藪からは目を離していない。
だって急に鬼出てきたらいやじゃん。
炭治郎が気配に気づいたようで後ろへ振り向いた。
グリンと振り返った炭治郎に驚いたのか藪の中から10歳くらいの男の子と6,7歳くらいの女の子が出てきた。
男の子が女の子をかばうように抱きしめているが二人とも酷く怯えているようで震えている。
「子供だ…。」
「どうしたんだろう。」
そう言って炭治郎が二人にゆっくりと近づいていく。
炭治郎が一歩近づくと二人は二歩後ずさった。
その様子を見た炭治郎は二人より低くなるようにしゃがんで懐から我妻善逸の鎹烏…鎹雀?を取り出した。
「じゃじゃーん!手乗り雀だよ」
鎹雀はその声に反応するかのようにぴょこぴょこと炭治郎の手の上で飛び跳ねている。
「どうだ?かわいいだろう」
炭治郎がそういうと二人は腰が抜けたようでへなへなと地べたに座り込んだ。
その様子を見た炭治郎がゆっくりと立ち上がった。
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エデュリス(プロフ) - チョコ&ピーナッツさん» ありがとうぎございます!これからもよろしくお願いします!頑張りますね! (2019年12月1日 13時) (レス) id: 07ad10319f (このIDを非表示/違反報告)
チョコ&ピーナッツ(プロフ) - 面白いです!更新頑張って下さい(*^^*) (2019年12月1日 13時) (レス) id: 131b6cb561 (このIDを非表示/違反報告)
エデュリス(プロフ) - 姫さん» そう言っていただけると嬉しいです!ぜひ友達になっていただけると嬉しいです!これからも閲覧宜しくお願いします! (2019年11月30日 12時) (レス) id: 07ad10319f (このIDを非表示/違反報告)
エデュリス(プロフ) - レンさん» ありがとうございます!かなりゆっくりの週一更新になると思いますが見ていただけると嬉しいです! (2019年11月30日 12時) (レス) id: 07ad10319f (このIDを非表示/違反報告)
姫 - とてもいい小説よ。ねぇ?私と友達にならない? (2019年11月29日 16時) (レス) id: ad359bf394 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:エデュリス | 作者ホームページ:(・ω・三・ω・)フンフン←ないです
作成日時:2019年11月17日 1時