mine (ページ13)

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恋の印ページ13

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クラスに戻っても授業はつまんなかったし、
珍しいものを見るかのような視線に嫌気が差して
体ごと机に伏せた

そしてそのまま眠った
いつの間にか放課後になってて
起こしてくれればいいものの、気を遣ってか
大吾くんは前の席に座ってスマホをいじってた

「…今何時？」
「あ、起きた」

おはよう、なんて可愛らしい挨拶もする訳なく、
二人分の鞄を持って立ち上がる

「は、どこ行くん」
「連絡きてる、恭平も連れてこいって」
「…だから起きるの待ってたんか」

欠伸をしながらスマホのロックを解除して
Aちゃんからの連絡がきてないか確認する

夕日でオレンジに染まった廊下を大吾くんと歩く最中も
ずっと画面を直視する理由は、この後の出来事に
大体予想がつくから

「もうそろ他校の子にもバレてんじゃないの？
俺が彼女持ちなこと」

「彼女おってもいいけん、2番でもええよって子がおる
かもしれんやん」

「どこの子やねん」

あーー、このまま帰りたい
大吾くんとどーでもいい話でボケたりツッコんだりして、
帰りにコンビニ寄って、アイス片手にAちゃんに電話
かけちゃったりして…出るかな

「よう続いてるやん、俺、まだ会ったことないよな？」

「Aちゃん？大吾くんには会わせん」

「なんでなん！」

「…可愛いから惚れちゃうよ」

俺の口からそんな言葉が出てきた衝撃からか、大吾くんの口は
ポカっと空いたまま、俺はその横を通り過ぎる

「…」
「…」
「帰らん？」
「ダメ」
「裏切り者！」

そんなこんなで見事に学校からカラオケに連行された俺は、
隣に座る見ず知らずの女の子と乾杯し、1曲歌わされる始末。

誰かしらストーリーは撮ってるだろうし
たとえそれに俺が映り込んでて
Aちゃんの目に触れることがあったとして、

彼女は怒ることもなければ
悲しむこともないんだろうな

結局、俺が守りたいのは
見栄張って築いた「彼女を大切にする男」っていう
パッケージ

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