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その後社長と面談することが決まり、今日がその日である。
真っ白の社屋とは異なり、黒い社長室
面接以来の顔合わせだ。



「失礼します。」

社長が目の前に座れと許可を下さったので一礼して着席する。

「それで、話って何かな」
「社長が私を雇うと決めた理由を教えて欲しいです。」

「急にどうしたんだ」
「…最近ここで働く事の意義を見失いつつあって、私には学歴と言えるものがないので他に何か大きな理由があるかと思いまして…」


「そうか。理由はな、君の経歴だよ。確かに君は高卒だ。それは他の社員からしたら気に食わない点だ。
でも君には素晴らしい過去がある。様々な経験をしてきただろう?それは君だけの貴重な財産であり力なんだよ。
僕はその力に期待を込めて君を採用したんだ。」
 
「ちから…」



「でもその力をどう使うかは君次第だよ。決して無駄にしてはいけない。正直君は部署移動をするべきだと思うね
でもまずは基本的なことが出来ないといけない。だから今の部署に配属したんだ。」

「私、その基本的なことに限界を感じてて、」

「そう感じると言うことは他にやりたいことがあるんだね?」



やりたいこと
私のやりたいこと、

幼い頃からの夢はデザイナーだった。
だからそれに沿った進路を選んだ。
そうだ、デザイナー、デザイナーをやりたいんじゃないか
何でそんな大事なことを忘れていたのだろう



「私、夢があります。」



きっとこの時の私の顔は今までで1番輝いていたと思う。




.




社長と面談を終えて、私の心の中に大きな変化が起きた。
これからのビジョンがうっすらと見えてきてまだ何もわからないけれど、ワクワクしている。

こんな自分久しぶりだ。

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作者名:しらたまサラダ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=imstargirl777  
作成日時:2024年2月11日 1時

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