・sound ページ21
ドンとギルダは突然後ろを振り向いてカンテラを消した。
久しぶりの光もふっと消えてしまった。
何も話さなくなった2人を不思議に思って、耳をすました。
｢ええ、すぐ戻ると伝えて｣
…ママだ。
ドンとギルダは真っ青になった。
思った通り、バレてはいけない部屋だったんだ。
ドンとギルダは足音を立てないように、反対側から出ていった。
また長い孤独の日々が続いた。
ママが部屋に入ってくる回数を無意識に数えていた。
そう考えれば日々を超えて、もう月日だったかな。
あれから気づいたこと。
僕は耳が良かったみたい。
ちゃんと耳をすませば、色んな音が聞こえてくる。
赤ちゃんを世話するエマやギルダの声や、
廊下を走る子供達の声。
目には見えないけど、暗闇の中でみんなのことが想像できた。
でもやっぱり目の前には誰もいなくて、
一日に一回入ってくるママは冷たい目をしていて。
ある日、一際大きなエマの声と振動がハウスに響き渡った。
他には誰の声も聞こえなくて、エマと誰かが話をしているよう。
馬鹿！無鉄砲にも程があるぞエマ！
…聞いたことのあるような、知らない声。
一方はエマ。
振動はなんだったのか分からない。
今君がすべきことはこれじゃない！！
うるさい！いやだ行かせない！
〜〜〜〜〜〜………
〜〜〜〜〜〜
ボソボソっとしていてよく分からない。けど………
ノーマンだ。
これだけはわかった。
なんで？
イヤ
その気持ちだけは尊重できない
｢本当は嫌｣なら尚更だ！
〜〜〜〜〜〜…
〜〜〜〜〜〜…
待って
それっきり声は途絶えた。
聞こえなくなった。
その日、ママは部屋に入ってこなかった。
そして、前は聞こえた元気なエマの声も
今は弱々しくなっている。
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ユーリYURI(プロフ) - こんにちは！コメ失礼します。ユーリYURIです。このお話はリトルバーニー目線でとても新鮮でいいと思いました！感情描写もとても上手で羨ましいです！これからも頑張ってくださいね〜！！ (2020年8月18日 9時) (
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作者名：いむえあ | 作成日時：2020年8月6日 18時
