とりあえず、解放して下さいっ！ (ページ50)

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日常③ ページ50

いつも通りに蕎麦屋の仕事が終わり水木さん宅に帰ると

ガラガラ
『ただいま「姉さんっ！！父さん達を止めてください！」どうしたの鬼太郎くん？』

帰って来た瞬間、慌てたように鬼太郎くんがやってきた

「水木さんと父さんがっ！」ぐいぐい

『わかった、わかったから待ってっ、』

鬼太郎くんに腕を引っ張られるので居間に行くと

バタンっ、ガシッ、グググググっ

「だから！いらねぇって、いってんだろっ！////」

「じゃからっ！お主も食えと言っておるじゃろっ！////」

えーと？

居間に着くと
水木さんとゲゲ郎さんが取っ組み合いをしていた

2人の顔は赤みが差しており、その周りには酒瓶が何本か転がっていた

『えーと、鬼太郎くんこれってどういう状況？』

「えと、はじめは普通に飲んでたんですけど、父さんが水木さんに人魚の肉を食べさせようとしたんですが、水木さんが拒否して、そこから段々と、、」

なるほど、熱くなってきたってことか

ドンッ！バタンっ！グググググっ

「観念せんか！水木っー！」

「ぜったいに！くわねぇーー！」

2人はさらに白熱して来ている

酔っ払っているから尚更だとは思うけど、

『ていうか、岩子さんは？』

「母さんは、今日は職場の人と飲みに行ってて帰りが遅くなるそうで、」

つまり、私か鬼太郎くんが止めるしかないのか、

バタバタ、どんっ！

さっきよりさらに悪化してるし、、

『鬼太郎くん、水木さんお願いね！私はゲゲ郎さんの方を止めるから！』

「わかりました！」

このままでは、家の中のものが壊れかねない！

ぎゅっ！ぐいっ！！
『ゲゲ郎さん！ちょっと落ち着いください！』

ゲゲ郎さんの背後に回って、抱きつく形で止めた

鬼太郎くんも水木さんを止めに行ってくれた

「なんじゃ！離すんじゃ！水木に食わせばならんのじゃ！」
ぐいっ！

『とりあえずっ、落ち着いてくださいっっ！！』ぐいっっ！！

「っ！どわあっ！！」ドンッッ！

私は、暴れるゲゲ郎さんを持ち上げて、そのまま後ろにのけぞるように倒した

「ぐふっっ！」チーンッ

ゲゲ郎さんは後頭部を打ってそのまま気絶した

「………Aさん、っ、」

「………ねえ、さんっ、、」

『ふぅー、水木さん？落ち着きましたか？』

私は息を整えて水木さんに振り返った

「あ、はいっ、すいませんでした、、(ゲゲ郎を持ち上げて、あまつさえ気絶させたAさん、こえっーー！)」

「(姉さんを怒らすことだけはやめよう、)」