とりあえず、解放して下さいっ！ (ページ24)

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聖水の守護者ページ24

ざー、ざー、

さらに進むと、少し小さめの滝に
池のような水辺に着いた

「ここじゃよ、さてと何処におるかのぅ？」

『誰か探しているんですか？』

「ん？なーに、ここを守る守護者がおる、其奴に許可を貰わねばならんのじゃ、普段ならこの辺りをうろうろしておるが、、」

「あらあら、こんにちは？ふふ、今日は月が綺麗ですねぇー」

っ！？
その言葉っ！？

「おぉ、おったか、ん？月は出ておらんが？」

「ふふ、気にしないで下さい。この方ですね？狂骨の呪いを受けてしまったのは、あらあら、これは酷いですねぇ、そのまま入って、首まで使って下さい。暫くすると痛みも消えるはずです。痛みが引いたら上がってきてください。」

「承知した、わしも着いて行ってよいかのぅ？1人では歩けんのじゃよ」

「構いませんよ。」

ゲゲ郎さんはそう言うと私を連れてゆっくりと
水辺に入った

あの守護者、似てる、しのぶちゃんに
顔はいちめがさ(平安時代の女子の外出する傘)をかぶっていて見えないが

声色や口調がそっくりだ

ざぶざぶ、ばしゃっ、

「首までつかっておるか？」

『つかってませんね、、』

「ふむ、わしは後ろは見えんからのぅ、仕方ないのぅ、」

ゲゲ郎さんはそう言うと
私を背中から引き剥がして
前で横抱きに抱えた

「これでつかったのう、さて、痛みが引いたらいうのじゃぞ？」

『はい、』

スーっ、ザワザワ、ジャパっ

私がつかると、私の周りからドス黒い
何かが溢れてきた

『っ！？げ、ゲゲ郎さんっ』

「呪いじゃよ、哭倉村での死んでいった同胞や屍にされた人達のな、恨み、怨みが強い分、ドス黒く深い色をしておるが、ここまでとはのぅ」

『だ、大丈夫なんですか？、』

「大丈夫じゃ、数日もすれば池も元に戻るはずじゃ」

そ、それならいいけど、、

暫くつかっていると、徐々に徐々に痛みがひき始めた

それからさらに数十分だろうか

痛みが完全に引いた

『痛みが、なくなった、、、？』

「では、上がるかのぅ」

ざばんっ

ゲゲ郎さんはそう言うと
そのまま私をお姫様抱っこして、陸に向かった

「お疲れ様でした。よければどうぞー、」

さっきの人が布をゲゲ郎さんに渡した

「ちょっと、失礼しますね？うん、左手も足も少し呪いは残っていますが、数年は悪さをしないと思います。2、3日は安静にしていてください。」

その人は傷の具合を見てくれた

本当に、、しのぶ、ちゃん、？なの、