懐かれたみたい ページ5
スーーッ
「お、お主っ、」
不意に押し入れの襖が開く音がしたので、そちらを向くとゲゲ郎さんが顔を出していた
『どうしましたか？』
「なぜわしを助けるんじゃ、人間はわしら幽霊族を目の敵にしておるじゃろ？」
目の敵って、今までどんな目に遭って来たの？
『助けるのに理由っていりますか？人だろうが幽霊族だろうが、目の前で困ってる人がいたらどんな人でも助けますよ？それに、弱い人を助けるのは強く生まれたものの責務ですから、』
「っ！」
ゲゲ郎さんは、大きく目を見開いた
そして、見開いた目から、ぽろり、ぽろり、と涙を流していた
「っ、ぐずっ、わしを、っ、わしらを………たすけてくれるっ、人間がまだっ、まだおったとわっ、ぐすっ、」
そうか、そこまで傷ついていたんですね
きっと、何もしていないのに忌み嫌われたのだろう
きっと、その小さな身体で色々耐えて来たのだろう
私は、そっとゲゲ郎さんに近づいて、小さな身体を抱きしめた
ぎゅっっ
「っ！？」
『大丈夫ですよ、ここには貴方を、ゲゲ郎さんを傷つける人は誰も居ません。それに、もし貴方を傷つける人がいたら私がやっつけますよっ』
「そうか、お主はわしより強いみたいじゃからのぅ、」
そのまま、ゲゲ郎さんが泣き止むまでそうしていた
「ふぅ、Aさん片付けおわっ、、は？え？どういう状況だ？」
『あ、水木さん！片付けありがとうございます。これですか？』
「ん！Aっ、できたぞっ！次はどうするんじゃ？」
後片付けが終わった水木さんは、私の方をみて固まった
それはそうだろう
なんせさっきまで警戒しまくってたゲゲ郎さんが、私の膝に座り、折り紙を折っているのだから
「なるほど、それで懐かれたと、、、ゲゲ郎の警戒心大丈夫か？」
うん、私もそう思う、、
素直で可愛らしいけど、反対に悪い人間に騙されてそう、
いや、騙されたから警戒してたんだろうけど、
懐くの早くない、？
「できたぞ！！Aできた！」
こっちに向かって出来た鶴を見せてくれる
『凄いですね、ゲゲ郎さんって手先器用なんですね、』
「ふふんっ、そうじゃろう？」
うん、なんかその顔普段見てるゲゲ郎さんだね、、
その後
「待ってくれっ！どこに行くんじゃっ！わしもいくっ！」
「Aっ、ここに居てくれっ！」
「嫌じゃあっ！」
懐かれたとは思うがこれはなかなか重症かも
私が移動するたびについてくる
おちおち厠にも行けないっ
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impotantanoath0(プロフ) - 雪見大福様、コメントありがとうございます！休日を使ってちょこちょこと更新してまいりますので、気長に待っていただけましたら幸いです！ (4月6日 22時) (
レス) id: 7aeabcf1a9 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - すごく面白かったです！これからも無理せず頑張ってください、更新をお待ちしてます (4月6日 21時) (レス) @page30 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：impotantanoath0 | 作成日時：2024年3月24日 21時
