最後にお会いできてよかった ページ20
それから３日が経った
『はぁはぁ、はぁはぁっ、げげろさんっ、はぁはぁ、いわこさん、はぁはぁ、きたろくんっ』
私は、うわごとのようにゲゲ郎さん達の名前をずっと呼んでいる
そうしないと意識が飛んでしまう
早くっ、はやくっ
「Aさんっ！しっかりしてくれっ！もうすぐだ！もうすぐゲゲ郎達は帰ってくるからっ！」ぎゅっ
水木さんは、そう言いながら私の手を握りしめた
ガラガラっ！バタバタっ！
「水木っ！Aは無事かっ！？」
「水木さんっ！Aさんはっ！？」
「姉さんっ！」
「ゲゲ郎っ！岩子さんっ！鬼太郎っ！やっと来たかっ！」
大きな音を立てて、ゲゲ郎さん達が帰ってきた
『はぁはぁ、はぁはぁ、げげろ、さんっ、いわこさんっ、き、たろくんっ』
「Aっ！なんと言う事じゃっ、しっかりせいっ、まだ旅の土産話をしておらんではないかっ、まだ逝くなっ、頼むっ」ぎゅっ
ゲゲ郎さんはそう言って私の手を握りしめた
「そうですよ、Aさんっ、まだ私たちはちゃんと恩返しできてないんですから、まだだめですよ、」ぎゅっ
岩子さんも、ゲゲ郎さんの手に重ねるように握った
「姉さんっ！僕もまだ何も返せてないんですっ！だから、まだ逝かないでくださいっ！」ぎゅっ
その上から鬼太郎くんもぎゅっと手を握りしめた
『はぁはぁ、さ、さいごにっ、はぁはぁ、おあいできて、よかった、ですっ、はぁはぁっ、ううっ、』
「「Aさんっ！」」
「Aよっ！」
「姉さんっ！」
私は、徐々に徐々に意識が遠のいていく感覚を覚えた
あぁ、今度こそ死ぬんだっ
『はぁはぁ、ふふっ、だいすきな人たちに、みおくられるのは、うれしい、はぁはぁ、ものです、ねっ、』
ゆっくり、ゆっくりと身体から力が抜けていく
私は、そっと目を閉じた
水木side
不意にAさんから、力が抜けた
握っていた手からも力が抜けた
「は……Aさ、ん？おいっ、うそだろっ！おいっ！Aさんっ！」ゆさゆさ
俺は、Aさんの肩を揺さぶるが、反応はないっ
「Aっ！しかりせいっ！」
「Aさんっ！」
「姉さんっ！起きてくださいっ！姉さんんっ！」
ゲゲ郎達も必死で呼びかけるが、反応はないっ
俺は、さっと口元に手を持っていく
息は止まっていた
次に胸元に耳を当てるも、心臓の鼓動も聞こえない
死んだんだっ
こんなにもあっさりと、、、
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impotantanoath0(プロフ) - 雪見大福様、コメントありがとうございます！休日を使ってちょこちょこと更新してまいりますので、気長に待っていただけましたら幸いです！ (4月6日 22時) (
レス) id: 7aeabcf1a9 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - すごく面白かったです！これからも無理せず頑張ってください、更新をお待ちしてます (4月6日 21時) (レス) @page30 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：impotantanoath0 | 作成日時：2024年3月24日 21時
