桜の咲く頃に Ⅱ (ページ24)

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＜阿部side＞

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

家の前についてチャイムを何回も鳴らしてみたけど佐久間はでなくて

ﾄﾞﾝﾄﾞﾝﾄﾞﾝｯ

阿部「佐久間ぁ？いるの〜？？」

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

阿部「いないのかな………」

深澤「さくまぁ〜？？さくまぁ〜？」

ふっかがそう呼んでドアノブに手をかけると何故か鍵は空いていた

ｶﾞﾁｬｯ

阿部「…………ｯ何この匂い……」

ドアを開けると鼻にﾂｰﾝとする薬のような匂いがした

深澤「さくまぁ？いるの〜？さくまぁ？」

暗い部屋の電気をつけるとその光景に誰も足を踏み出せなくなってしまった

前に来た時は少し散らかっていた部屋はとても綺麗でもはや人が住んでいるとは思えなかった

佐久間の部屋にあった大量の嫁グッズもパソコンもポスター1枚すらも貼っていない

阿部「………ｯなにこれ………」

ふっかが何かに気づいて駆け足でリビングに入った

阿部「………ちょｯふっか！」

深澤「……ｯおい！さくま！起きろって！さくま！」

阿部「ちょっと、ふっかどうし………」

俺もふっかの後を追いかけて走ってリビングに入るとそこにはふっかに抱き上げられたまま真っ白な顔で眠る佐久間がいた

で佐久間は目を閉じたまま開ける気配がなくて佐久間の周りには薬の匂いのする吐瀉物が広がっていた

阿部「……ｯ佐久間！！ねぇ、佐久間！！」

阿部「だっ……だてさん！救急車！！早く！！！！」

宮舘「うっ……うん」

目黒「………ｯ佐久間くん！！」

みんな突然のことにどうしていいか分かんなくて、ただただ救急車が来るまで佐久間の名前を呼び続けた