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〈佐久間side〉
死ぬと決めてからは逆に体が楽になった
家具や家電、服をリサイクルショップに出して必要最低限のものだけ残した
家の中がスッキリしていい気分だった
何よりも大事にしてた漫画やアニメのDVDも全部売りに出した
すごくレアで入れるのに苦労した嫁のフィギュアも全部手放した
ご飯はいつも買って食べた
色々売って手に入れたお金で普段なら入らないような少し高めのお店にも入ってみた
すごくすごく幸せだった
けど死ぬ気持ちは変わらなくて、相変わらずあいつらに呼ばれてどんどん自分の物なのかすら分かんなくなった体とズタズタになった心が俺をそれ以上に苦しめた
だから夜には昼の感情なんて忘れて酷く自分を責めた
自分なんかいらない……
いらない…
早く消えてしまいたい……
そうやって毎日毎日自分の首を絞めては死ねなかった自分が情けなくて朝まで泣き続けた
4月1日
この日に死のうと決めた
だってさ死んだのも嘘みたいじゃん笑笑
いや、逆か………
俺が生きていたことが嘘だったとそう思って欲しかった………
本来なら復帰するはずだったこの日………
俺は死ぬんだ
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作者名：imparare114 | 作成日時：2024年2月25日 10時
