桜の咲く頃に Ⅱ (ページ11)

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〈阿部side〉

佐久間の家を出て割とすぐに佐久間の実家に着いた

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

チャイムを鳴らすとすぐに佐久間の母親が出た

佐久間母「はーい」

阿部「あっ、あのスノーマンの阿部と目黒です」

佐久間母「あぁ！阿部ちゃんと目黒くん！ちょっと待ってねぇ」

そう言ってすぐに玄関が開く

佐久間母「ごめんなさいねぇちょうど今大介出ちゃったのよ、すぐ帰ってくると思うんだけど………」

やっぱりここにいたんだ

それが分かっただけでも安心した

佐久間の母に入ってと言われリビングに案内された

佐久間母「ごめんなさいね……大介のせいで色々と迷惑かけたでしょ………」

阿部「いや、全然そんなこと………」

佐久間母「あの子はバカだけどいい子なのよ……優しくて、、人をいじめたりするような子じゃないの………無理なお願いかもしれないけど……信じてあげて」

そう言って佐久間のお母さんは頭を下げてきた

目黒「大丈夫です……佐久間くんのこと信じてます…だから今日来たんです」

こーゆー時自分の思っていることをはっきり伝えられるめめは本当にかっこいいと思う

そんなことを思っていると玄関の開く音がした

ｶﾞﾁｬｯ

「ただいま〜」

佐久間「えっ………なんで」

阿部「もうすぐ活動再開でしょ……ふっかが返信返って来ないっていうから」

佐久間「あっ…ごめん……」

目黒「いいよ……俺らもちょうど会いたかったし」

久々に会った佐久間は前と見違えるほどやつれていて隈がくっきりとできていて、トレードマークのピンクヘアは黒の部分の方が目立っていた

阿部「佐久間…………顔色悪いけど大丈夫…？」

佐久間「いや……走って帰ってきたから……」

阿部「あぁ、、うん……」

このときなんで気付いてあげられなかったんだろう

いや、気づいてたのに

本人を前にして何も言えなくなってしまった

俺はめめと違って臆病者だから

現実から逃げ出したんだ