1.幸せな時間 ページ1
朝、ふと目が覚めた。
外はまだ薄暗く、起きる時間まではもう少しあった。
隣を見ると、まだうつ伏せで寝てるユチョン。
布団がはだけて肩と背中が出てしまっていた。
背中のタトゥーが暗がりでよく見えなかったけど、誰かの顔みたい…。
そっとタトゥーを指でなぞると、ううん、と言ってユチョンは寝返りを打った。
布団をかけ直して私ももう一度、しっかりと布団に入る。
まだまだユチョンを、知らない事が多い。
それでも、ゆっくり知り合っていくしかないんだなぁ…。
たくさん時間をかけて、ゆっくりと。
少し淋しさを感じながら、私はまた目を閉じた。
アラームの音で目を覚ますと、ユチョンの身体が私に絡まっていた。
心地いいユチョンの肌を感じながら、まどろむこの時間はとても幸せで、このまま時が止まって欲しいと切に願ったほどだった。
するとユチョンが目を開けた。
「…おはよ…」
「おはよ、ユチョン」
手を伸ばし、私の頰にそっと触れてくる。
その手を握り、ユチョンを見つめた。
赤く色づいてる唇。
くるんと上がったまつげ。
少し薄い眉。
画面の中のユチョンよりも、少し幼く見えて身近に感じる事ができる。
すごく、すごく…、ユチョンを愛しいと感じる。
「んん〜〜っ」
すりすりと首元に顔をこすりつけて、ギュッと抱きしめてくるユチョンのそんな仕草が可愛くて、頭をゆっくり撫でた。
「今日は遅刻させないから」
そう言いながらも、また寝る体勢に入りそう。
「頼むよ?ユチョン」
そう言うと、にゅっと顔を上げて
「じゃ、キスして?」
むちゅーっと唇を尖らせて目をつぶりながら顔を近づけてきた。
ぶっと吹き出したけどそれもまた可愛くて、私はユチョンの唇にチュッとキスをした。
「もっと…」
またチュッチュッとキスをすると、ガシッと頭を掴まれ、ユチョンは舌を入れてくる。
いやらしさをあまり感じない、目覚めのキス。
お互いの唇をチュッと吸うと唇を離し、ふふっと笑う。
「今日も帰ってきたら、たくさんしよう?」
フニャッと笑うユチョンはとてもあどけなく、少年のような魅力で私を夢中にさせる。
ユチョン、私はもうユチョンでいっぱいだよ。
しばらく私達は何度も何度もキスをして、朝の幸せな時間をかみしめていた。
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作者名:いもたろ | 作成日時:2015年1月17日 22時