25.オトコゴコロ ~YC~ ページ25
本当にAって、見てて飽きない。
「夜までずっと一緒だよ!やったね!」
やったね!って、なんか子供みたいだし 笑
可笑しくて吹き出したら、照れ隠しでコーヒーを淹れ始めた。
この時間がずっと続いたらなって思う。
でもせっかくAは旅行に来てるわけだし…、あっ!
ドライブがいい!
ずっと二人きりだし、人に見られないし!
Aは俺の提案にすんなり乗ってくれた。
そういえば、俺もAもシャワー浴びてないし、女の子って何かと準備に時間かかるはず。
「車取りに家に戻るから、その間出かける準備してて。シャワーとか浴びたいでしょ?」
お互いが都合いいと思って何気なく言った言葉。
俺はなにかと頭の回転が速いほうで、いつも人の先をいくと言われるが意識してるわけじゃない。
ごく自然な事なんだ。
だからか、たまに人に誤解される時がある。
「ユチョンに気を遣わせてごめんね…」
Aが謝ってきた。
あ、目逸らした。なんか変なこと考えてそう。
Aの頬に手をあて、誤解を解いた。
本当に一緒にいて楽なんだ、俺を分かって欲しい。
子供をなだめるみたいに頭をポンポンすると、
「あ〜、もう!本当に好きっ!!」
って、押し倒された 笑
単純…、いや素直なAをどれだけ俺が好きか、分かってないな。
「俺はその何倍もAが好き」
ベッドに横になって、抱き合ってキスして、愛の言葉を囁き合う…。
絵に描いたような幸せな事してる。
すっごい幸せ。
それを邪魔するかのように、ポケットに入ってる携帯が震える。
普段休みの日はあまり携帯を見ない事が多いし、ましてや今は取り込み中。
いつものように無視しようとしたけど、Aに気づかれた。
しぶしぶ画面見たら、
《ジュンス》
やっぱり 笑
朝っぱらからなんなんだよ、邪魔すんなよ!
「出ないの?」
「うん、いい」
だってジュンスだから。
もう1度抱きしめて、幸せな時間を噛みしめようと思ったのに、Aは俺の腕を避けるようにスルリと抜けていった。
もう1回キスしようと思ったのに…
Aを見ると、
「早くシャワー浴びなきゃ…、荷造りもしなきゃだし」
顔が笑ってない。
「急にどうした?」
明らかにさっきの甘い時間を過ごしてた、Aの様子とはまるで違う。
明るく振舞おうとしてるけど、目を合わせないし、何でもない訳ないはず。
でも明らかに俺を避けてるから、一旦引くか。
納得しないまま、俺は部屋を出た。
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作者名:いもたろ | 作成日時:2014年9月11日 14時