夢の韓国旅行 (ページ18)

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18.理性 ~YC~ ページ18

Aが何を言おうとしたかすぐ分かった。
だけど、俺はどうしても自分から言いたかった。
軽い男と思われたくない、真剣な気持ちを伝えたい。

我ながら真面目な告白だった思う。
Aに影響されたかな？

そう言ったら、目には溢れんばかりの涙を溜めて見つめてきた。

「ユチョンにまた会えて好きって言ってくれるなら…」

だって！
何度でも言ってやるよ！

嬉しくてほっとしたら、Aから抱きつかれた。
ビックリしたけど、またそれも嬉しかった。
抱きしめたAの肩が小刻みに揺れてる。

あぁ、泣いてんのかな？
泣き顔見られたくないのかもな…。
落ち着くまで抱きしめててあげる。

って、かっこよくいたいけど…、俺の胸板にあたるAの柔らかな胸の感触…
さっきの店での内緒のキス、その時の表情を思い出してどんどん理性が崩壊しつつある。
何もしない？と聞いてきたAは、気持ちが通じ合ったから…とＯＫはしてくれないだろうか？

あー、もう！考えるよりも先に聞いてしまおう。

「キスしていい？」

Aの表情を見たら、どんな意地悪を言ったとしてもイエスに解釈しないわけがない。
それに自分だって、断られても引き下がるつもりはなかった。

ゆっくり近づくと、今度は目を開けたままのA。
俺に見惚れてって…、ぷっ！可愛すぎる！
でもさすがにその後はギュッと目を閉じてきた、そんな素直な所も可愛かった。

うわ、スッゲー気持ちいい…

こんなに深いキスをしたのは久しぶりだ。
Aの柔らかい唇、食べるみたいに何度も重ねていくと、ユチョンの唇に心地よく吸い付いてきた。

ユチョンスイッチオン。

舌を絡めるとAの声が漏れた。

そんな声を出すんだ…っ？

思わず俺は目を開けて、間近のAの表情を見たら、理性がぶっ飛びそうになった。

やばい、やばい…！このまま、抱いてしまいたい…！
どうする？俺！どうするっ？

こんな風に迷う自分はとても珍しい。
今までなら本能のままに行動していたが、今回ばかりはすぐにそうできない。

ー『ユチョンて、した後冷たいよね？結局、ヤりたいだけでしょ？』ー

昔、誰かに言われた言葉を思い出し、胸がチクっとした。

Aにそう思われなくたい。

ゆっくり唇を離し、トロンとしたAを抱きしめた。

「俺、大事にするから…」

Aの顔を見れない。
今見たらすぐにでも、決意が崩れてしまいそうだった。