夢の韓国旅行 (ページ14)

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14.ハプニングページ14

「えっ？…あ、でも、ユキ心配だし…」

タクシーの方に歩き出そうとした時、腕を掴まれユチョンが耳元で聞いてきた。

「二人きりになりたくない？」

「えっ…、あ…、いや、なりたくない訳じゃないけど…」

「ミンジュンなら、紳士だからちゃんと送ってくれるっすよ。寝込み襲ったりしないはず、だよなっ？」

「当たり前だっ！酔ってる女の子襲う程、卑劣じゃないよっ！」

ミンジュンが苦笑いして答える。

「う～ん…、じゃあミンジュンさん、ユキの事お願いしてもいいですか？」

少し不安はあったが、ユチョンともっと一緒にいたい気持ちが勝った。

「もちろんですよ！きちんと送り届けますから！あ、何かあったら店ごと通報しても構いませんからね～」

ふふっと笑って、ミンジュンに部屋の番号を教えて、二人はタクシーに乗り込んで行った。

「さて、まだAはお酒飲めそうな顔してるっすね！知り合いがやってるバーがあるんだ、行こう！」

「あ、はいっ！」

ユチョンはどこかに電話し始めた。
でも、ちょっと様子が変。
少し怒ってるような困ってるような、電話を切るとこっちを見た。

「オットケ～」

「ほっとけ？え？ほっといて？？」

あたふたして、困ってしまった。
やっぱり残るべきじゃなかったのかな…？

「ぶっ！あー、どうしよう？って意味っすよ(笑)」

「なーんだ！ごめんね、全然韓国語分からなくて！
で、どうしたの？」

「知り合いのバーに電話したら、今日は貸切みたいで。他にいいお店知らないから、困ったんすよね～」

するとユチョンの携帯が鳴った。

『ミンジュン、どうした？』

『あぁ、ユチョン！ホテルに着いてフロントに行ったら、二人のどっちかが鍵を持ち出してるらしいんだよ！ユキはまだ起きないし、Aさんに聞いてくれ！』

「A、ホテルの部屋の鍵持ってる？」

そう聞かれて、あっ！と青ざめた。
宿泊先のホテルのフロントでは、鍵を預からず各自が保管するシステムだったので、Aが持っていた。
バッグから鍵を出してユチョンに見せると、手を上げて合図をして話し始めた。

『やっぱりそっちか～、このままの状態だと人目もあるし、お前達を待つのもキツイから俺のマンションに連れてくわ！
きちんとAさんに説明しとけよ！』

『分かった！大事に扱えよ～！』

ユチョンが電話を切ると、何か思いついたような顔をした。

「ねぇ、Aのホテルで飲まない？」