天使は夢を紡ぐ II（男主）【MASHLE】 (ページ7)

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何とかしてフィンを守りながら人形化を免れないとならないのだろう。

「降ってくる糸が付いた時点で体の自由は利かなくなり攻略は不可能。人形化した君たちは再起できないほど体をもてあそばれるだろう」

彼がそう言うと地面が壊れ出した。魔力探知を上手く使うしかないなんて思いながらフィンの所にシールドを形成させる。シールドがどれだけ持つかは分からないけど少なくとも5分ぐらいは持ってくれなんて祈りながら見えない糸を魔力探知で探りながらも上手く避ける。見えない鬼ごっこじゃんっ！なんて思いながら走っているとハッとした。これマッシュくんは攻略不可能じゃ？なんて思って視線をマッシュくんがいる場所に向ける。

「これは君に対する敬意だ。ウサギといえども全力を尽くさねば。僕はおごっていたよ。気づかせてくれたことを君に…」

散々マッシュくんを潰そうとした人形の手がボロボロになり落ちている。その光景に目を丸くする。一体何が起きたんだ？と思いながら軽々と人形の腕を片手で持ち上げたマッシュくんを見る。

「あれ？もしかして感謝されてる？」
「どうやって人形化を…」
「糸をちぎりました」

いや！どうやって！！僕全く見えてないよ！？なんなら魔力探知でもくっそ難しかったんだけど！！？どうやってちぎってたの！見えてないものちぎるの難しいよねっ！！！？もうあなた人じゃない判定食らってもいいと思いますよっ！！！？

「どうしたんですか？汗かいてますよウサギさん」

もうやめてあげて！！！！これ以上煽らないでお願いだから！！そんなことされると僕まで攻撃食らうようになるのっ！！！

「本当に面白いなマッシュ・バーンデッド！」
「Aくん。僕の後ろにいて。じゃないと君を守りきれなさそう」
『へ？あ…』

少し離れた場所にいたのに一瞬でこっちに来ては僕の手を引いて自分の方へと引き寄せるマッシュくんに目を丸くさせる。
いや、えぇ？僕男だし！なんか守られちゃってるんですけど！！なんて思いながら彼の逞しい背中を見つめる。
でも、彼に守られてるって考えるとどこか安心できちゃうんだよなぁ…なんて自分の思考が若干絆されていることに気づく。
まぁ、強いマッシュくんが悪いんだよね。なんて思いながら彼がハーム・パペットを壊す姿を後ろから見つめる。そのままアベルの後ろに行ったマッシュくんは小さく呪文のようなものを呟いていた。

「エレクトリアスパイン魔法ヘル・フォール」