天使は夢を紡ぐ II（男主）【MASHLE】 (ページ47)

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マッシュくんと聞いてはならないことページ47

『あれ？ここは？』

キョロキョロと辺りを見回しながらはぐれてしまったフィンくんとランスくん、ドットくんを探す。
こういう時は適当に歩いてみるのもいいって誰かが言ってた気がすると思いながら適当に散策してみると聞き覚えのある声が聞こえた。

『Aくん…？』

聞こえた声の主の名前を呼ぶが届かない。ただ一つ違和感があった。その声色はいつもよりも幾分と暗いものだった。
不思議に思いながら声の方へと向かってみるとAくんがアナウンスをしている女子生徒と話しているようだった。

「では、どこから参加の方致しますか？」
「じゃあ…ここのマッシュ・バーンデッドとマーガレット・マカロンの勝った方からで…」
「分かりました。それにしても途中参加だなんて凄いことをしますね！しかも1年生ながらに！」
「ま、まぁ…」

彼らの言葉を聞いてAくんもこの神覚者選抜試験に出るということを理解する。しかし、そんな彼の様子が少し変だと言うことにも気づく。
いつもにこにこしてて明るい彼だがそんな面影が全く無い。
むしろどこか怯えているような…

『ねぇ…』
「あ！マッシュくんいた！」

Aくんに声をかけようとした途端、後ろからフィンくんが現れる。
彼は僕の方へとかけよる。

「マッシュくんどこ行ったのかみんなで探してたんだよ！」
『あ、そっか。ごめん』
「ううん。気にしないで。それよりあっちだって！行こう」

そういうフィンくんに連れられて僕はその場を離れる。
最後に一度後ろを振り向くとそこにはどこか苦しそうな表情のAくんがいた。