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「俺からはこれだよ!」
二郎が紙袋を差し出す。
「ありがとな、二郎。」
「僕からはこれを!」
三郎も包み紙を差し出した。
「あぁ!三郎もありがとな。」
一郎は2人からのプレゼントを嬉しそうに受け取る。
「…なぁ、開けて良いか?」
「勿論だよ!」
「勿論です!」
2人の了承を経て一郎は丁寧にラッピングを剥がしていく_
「これ!もう廃盤になったあの伝説のアニメのDVDじゃねぇか!」
二郎からのプレゼントはレアもののアニメDVDだった。何でも、一郎の推しの声優さんの初作品とかで一郎がずっと狙っていた作品であった。
同じ趣味を持ち、一郎への大きな愛情を持つ二郎だからこそ、プレゼント出来たものである。
「ありがとな〜二郎!」
「えへへ。喜んでくれてよかったよ!」
一郎は堪らず二郎の頭を撫でて喜びをあらわにした。二郎も、一郎に撫でられて幸せそうである。
そして、三郎からのプレゼントを手に取った。
箱のラッピングを剥がしていくと_
「…!これ!…え!?マジで!」
出てきたのは、とあるフィギュア。
一郎は凄くキラキラした目で三郎の方を向いた。
「三郎!これ…激レアのやつじゃねぇか!…高くなかったか?」
「いえ!全然です!一兄の為と思えば、これくらい破格の値段でした!」
ネットオークションで1つ10万程するフィギュアを震えながら眺めては三郎を見る一郎はどこか幼くて可愛い。
10万のフィギュアも三郎の貯金額を考えると、安いものである。そして、一郎の笑顔ですでにプライスレスだ。
「お前等…ありがとうな。」
一郎は堪らず2人の大切な弟に腕を伸ばして抱きしめた。
少女は息をひそめてその要素をスマホのカメラにおさめている。今回は、弟2人が尊敬してやまない一郎の誕生日ということで、メインは弟に譲って裏側に徹していた。
「ふふふ。いい写真撮れた。」
少女のスマホの画面には、素敵な笑顔の3兄弟が映る。
思わず零れた少女の声は優しく、幸せそうだった。
また画面に視線を映すが、画面越しで3兄弟と目が合う。
「「A。」」
「Aさん。」
思わず画面から視線を挙げた少女の瞳に移るのは、笑顔で手を差し伸べている一郎、二郎、三郎の姿が。
「もー!おめでとう!」
少女は堪らず駆け出して_
「うわっ!?」
一郎に飛びついた。
「Happy Birthday!」
少女がそう言って笑いかけた後、
「「うわぁ!?」」
二郎と三郎も飛びついて来たので衝撃に耐えきれず床に倒れ込んだ。
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いもけんぴ(プロフ) - あきえさん» あきえ様、コメントありがとうございます。とても嬉しいです!!左馬刻様ですね!お任せくださいませ!私も、実は左馬刻様が最推しです… (2022年7月10日 0時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
あきえ(プロフ) - 初め芋けんぴ様の作品大好きで読ませて頂いています!あまり無理しない範囲で更新お待ちしています!(出来たら、出来たらで良いので!左馬刻様の登場!!よろしくお願いします!!) (2022年7月9日 21時) (レス) @page50 id: 7956ee69df (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - 蒼井とーるさん» 蒼井とーるさん、お久しぶりです!コメントありがとうございます。お褒めの言葉も嬉しい限りです!私も、蒼井さんの反応集好きで、読ませていただいてますよ! ポッセのお茶会、良いですよね〜。絶対平和です。 (2022年7月9日 0時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
蒼井とーる(プロフ) - 今回も最高でした…!ポッセのお茶会に混ざりたい今日この頃です。 (2022年7月8日 10時) (レス) @page49 id: 90146b8ac1 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - なのはさん» なのは様、コメントありがとうございます。お返事が遅くなり申し訳ありません。パスワード設定の作品の公開はもう少しお待ちいただけますと幸いです。更新も、私生活が忙しくままならない事を申し訳なく思っております。 (2022年6月25日 10時) (レス) id: e6e71631e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:芋けんぴ | 作成日時:2021年6月19日 23時