人間洗浄機９

日常325　打ち上げは派手に！ ページ29

「「「「かんぱーい！」」」」

ハロウィンライブも無事に終わり、仕返しもきっちりした。
こんな愉快な時にしないはずが無いだろう。

打ち上げ。

会場は乱数の事務所。
机の上には、デリバリーで頼んだピザやチキンが並んでいる。
乱数は缶チューハイ、幻太郎は烏龍ハイ、帝統は缶ビール、少女はジンジャーエールを片手に乾杯を交わした。

「みんな、お疲れ様！」

乱数は楽しそうに缶チューハイを喉に流し込む。
帝統は久しぶりのご飯だったのか、凄い勢いで食べていた。
幻太郎はそんな帝統をからかいながら、その反応を肴に烏龍ハイを楽しんだ。

少女はと言うと、

「やっぱりリアタイで見たかったなぁ。」

先ほどのライブの映像を見ていた。
実はライブの映像データを黒也から貰っていたのである。

ライブの間、少女はSPACE COLONYと控室で＜お話＞をしていたので生で観られなかったのが悔しかったようで、少し項垂れながらピザをほおばる。

「じゃあじゃあ、今度一緒にカラオケ行こうよ！」

乱数はそんな少女の顔を覗き込んで悪戯に笑う。

「良いの？」

「勿論！ね！幻太郎、帝統。」

少女が目を輝かせて問いかけると、乱数は幻太郎と帝統を引き寄せてニコーっと笑う。

「Aさんには今回お世話になりましたしねぇ。」
「俺は乱数の奢りなら何でもいいぜ！」

「じゃあ、決まりだね！」

２人の返事を聞いて、乱数は満足そうにうんうん頷くと少女に笑いかける。

「今度、カラオケでAの為だけのライブをしてあげる！」

「めっちゃ嬉しい！ありがとう、乱数。」

少女は心の底から嬉しそうに笑った。
そして、その流れでもう一度乾杯を交わす。

「帝統、帝統。ちこぉ寄れ〜。」
「あはは！私達３人の中で誰が一番可愛い〜？」
「だーいす！僕だよね？」

「がぁぁぁ！うるっせぇ！俺も酔わせてくれよ！Aに関しては飲酒してないくせに！」

少女は雰囲気に酔ったようで、酔っぱらった乱数や幻太郎と同じくらい愉快に騒いでいた。
それに対してツッコミを入れざるを得なくなった帝統は、ゲッソリしながらもちゃっかりご飯を口いっぱいに頬張るのだった。



＿＿２時間後

「「ぐー…ぐー…」」

ソファーで寝落ちしてしまったのは乱数と幻太郎だ。
顔を真っ赤にして気持ちよさそうに眠っていた。

「はぁ。やっと落ち着いた。」

帝統は肩をまわしながら少女を見る。

「お前、今から帰るんだろ？」

「うん。」

「じゃ、駅まで送ってくわ。」

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