日常247 恐怖の着信 ページ35
「…私は、正直貴方の事を理解できません。」
少女が下を向いたまま、声を放つ。
美々海は何も言わずに少女の方を見た。
「でも、」
そこで少女は顔をバッと上げて、その瞳に美々海を映した。
その純粋で綺麗な瞳に美々海は吸い込まれそうになる。
「貴方はとても凄い人だ…と思います。だって、あんなにも誰かを好きになれるんですから。だから…だから、今度は間違えないでくださいね。」
少女はそう言って微笑んだ。
３人の言葉を聞いて美々海は目を見開く。
「…ミジンコも苦労してるのね。」
「んな！」
美々海は独歩に皮肉を言う。
しかし、その目はもう濁っていなかった。
美々海は最後の去り際に、
「私、もし違うところで出会っていたら、貴方の様な女友達が欲しかったわ。」
少女を見てそう言うと、涙を一筋零してパトカーに乗り込む。
少女は目を見開いた後、息を大きく吸い込んで、
「なれます！！今からでも！次に会える日を、待ってます！」
やはりこの少女はお人好しだ。
美々海の最期の発言を受けてその思いを無駄にしまいと、精いっぱい声を張り上げてパトカーに叫んだ。
本当に最後に、美々海が少女に軽く手を振るとパトカーのドアが閉まり、連行されていった。
少女はパトカーの赤いテールランプが見えなくなるまで、見送った。
＿彼らの真心が彼女に伝わったようですね。
その様子を遠くで見ていた寂雷は、目を伏せて微笑んだ。
「これで一件落着です。」
＿＿カシャッ
「良い写真が取れた。…あの少女は不思議だ。」
＿いつか関わることになるだろう。
少し離れた位置で、謎の男は写真を一枚撮ると、踵を返し夜の闇に溶けていった。
事件も解決したので、一同は車内に戻ってきた。
「さて、帰りましょうか。」
「「はい！」」「うっす！」
少女、独歩、一二三は元気よく返事をする。
皆事件が解決して嬉しかったのだろう。
とても和やかな空気だが、忘れてはいけない。
「Aさん、こんな時間まで申し訳なかったね。」
「全然！大丈夫で…す…？」
＿＿prrr…prrr…
ここで、少女のスマホが鳴り出す。
着メロを聞いて何か思い出したのか、少女は顔を青くして
ギギギ・・・
と恐る恐る首をまわし膝元のスマホを見た。
＜山田一郎＞
画面に表示されたその名前を見て、少女は更に顔を青くする。
「Aさん…もしかして。」
「いや、連絡はしたんですけど…」
＿あの過保護があの連絡で納得するはずがない。
少女は震える指で電話に出た。
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きな粉もち - いもけんぴさん» ご返信ありがとうございます。楽しみに待っています！ (2022年10月29日 18時) (
レス) id: 7285b7d776 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - きな粉もちさん» きな粉もち様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - くりゅさん» くりゅ様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - れんさん» れん様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
きな粉もち - 人間洗浄機シリーズ、いつも楽しませていただいております！８以降のパスワードを教えていただけないでしょうか？ (2022年10月26日 16時) (レス) @page47 id: 7285b7d776 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芋けんぴ | 作成日時：2021年1月17日 19時
