日常245 同情の涙… ページ33
「警察には連絡をしてあります。」
「ありがとうございます。」
少女は戦い終わった寂雷達に駆け寄りながら報告する。
そして、何かを思い出すとポケットを探り、
「これもどうぞ。」
とあるモノを寂雷に渡す。
「おや…これはボイスレコーダーですか。」
「はい！念のためにと、美々海さんが出て来てから録音してました！」
少女が渡した物の正体はボイスレコーダー。
そんな物騒なものをどうして持っているのかと言うと、
「巻き込まれ体質なのは理解したので念のため常備している。」
だそうだ。
寂雷は少女からボイスレコーダーを受け取ると、ふわりと笑い少女の頭を撫でる。
「私の助手は、優秀だね。」
「勿論ですとも！なんてったって、名探偵寂雷先生の助手ですから。」
寂雷に褒められると、少女は嬉しそうに笑い寂雷の掌に擦り寄る。
「流石、Aちゃんだね。」
「あぁ、俺からもありがとな。」
他の男の拘束を終えた一二三と独歩が少女たちに駆け寄りながら、少女を褒める。
少女は２人に気が付くと、
「一二三さん！独歩さん！」
スッキリした笑顔を二人に向ける。
恐らく、足元に転がってる蟒蛇が元凶だろう。
「Aちゃん、ごめんね。また君に迷惑をかけてしまった。」
一二三は地面に転がる蟒蛇を見ながら申し訳なさそうに少女に謝る。
すると、少女はキョトンとして、
「何で一二三さんが謝るんです？」
「え？」
「だって、ちゃんと守ってくれたじゃないですか。モーマンタイですよ。」
少女は一二三の口調を真似て、にひひと笑う。
一二三は予想外の反応に目を丸くして、
「あはは、君には敵わないな。」
と少女の頭を撫でて寂雷の元へ向かっていった。
その場には独歩と少女が残る。
「A、ありがとな。」
「いーんですよ。困ったときは助け合いです！」
少女は力こぶを作りながら独歩に笑いかける。
「お前が居なかったら…、考えるだけで恐ろしい。」
独歩はもし少女に電話をしていなかったらと考えて頭を抱える。
また沈みだした独歩を見て少女は慌てて独歩の両肩を掴み、
「今度！」
「ひゃい！」
「今度、カラオケ行きましょう！私が20歳になったら飲みにも行きましょう！だから…だから強く生きてくださいね。」
「お、…おう。」
少女は独歩のあまりの不憫さに同情して、涙をだばーっと流していた。
独歩は何となく同情を感じたのか、苦笑いを浮かべつつも、
「ありがとな。」
やはり、少女に温かみを感じるのだった。
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きな粉もち - いもけんぴさん» ご返信ありがとうございます。楽しみに待っています！ (2022年10月29日 18時) (
レス) id: 7285b7d776 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - きな粉もちさん» きな粉もち様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - くりゅさん» くりゅ様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - れんさん» れん様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
きな粉もち - 人間洗浄機シリーズ、いつも楽しませていただいております！８以降のパスワードを教えていただけないでしょうか？ (2022年10月26日 16時) (レス) @page47 id: 7285b7d776 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芋けんぴ | 作成日時：2021年1月17日 19時
