日常227 事件解決 ページ15
「A！」
一郎は必死に手を伸ばすがもう遅い。
攻撃は少女を襲い、少女は
「あぁぁぁぁ！」
頭を抱え、遂にしゃがみ込んでしまった、
一郎は急いで少女の元へ駆け寄る。
「A！A！」
一郎がしゃがみ込む少女の肩を抱くと、少女は倒れ込むように一郎にもたれる。
肩で息をしながらも、一郎に顔を向けて、
「ごめ…後は頼んだ。」
「あぁ、勿論だ。」
ブイサインを向ける。
一郎はその手を握り締めた。
少女の手にはもう力が入っておらず、震えている。
本来、あの量のマイクから放たれるラップにワンバース耐えらたことが奇跡だった。
ラップバトルなんてしたことが無い少女にとってはなおさらだ。
一郎はいっぱいいっぱいの少女を抱きかかえ、安全な場所へと移動させる。
「悪い。お前を守れずに。」
「大丈夫。…私も…勝手に、ごめ…」
「もう喋るな。そこで休んでろ。」
一郎は少女の頭を優しく撫で、振り返る。
「はは！女に助けられてざまぁねぇな？Busutre Bros!!の山田一郎。」
覆面男は勝ち誇った顔で一郎を見下ろす。
「…おい、言っとくがマイクは悪戯に人を傷つけたり、犯罪に使われるためにあるわけじゃねぇ。そして、」
＿アイツを傷つけたお前を俺は許さない。
一郎は鋭い眼光で覆面男を睨みつけた。
男はヘビに睨まれた蛙の様に動けなくなる。
するとそこに、
＿ガッシャーン
窓の割れた音がする。
窓を割り入って来たサッカーボールと、その後に投げ入れられたマイク。
そして、
「兄ちゃん！」「一兄！」
「「受け取って！」」
二郎と三郎の声が聞こえたのを最後に、もう大丈夫だと安心した少女は意識を失った。
＿温かい。
少女は揺られる感覚と共に意識が現実へと戻っていく。
目を開くと、
「…一郎？」
「A！目が覚めたか？」
夕焼けと一郎の肩が視界に入る。
少女は頭を上げようとするが、
＿ズキッ
「うぅ。」
頭を上げようとすると頭痛が襲う。
「無理すんな。そのまま寝とけ。」
少女は返事が出来そうもないので、その代わりに一郎の肩に顔を預けた。
「Aさん、大丈夫ですか？」
「A、ごめんね。俺が…兄ちゃんのマイクを持ってたから…。」
少女の顔を覗き込む三郎と二郎が視界に入ってくる。
少女はゆっくり腕を上げて、
「大丈夫…だよ。助けに来てくれて、ありがとう。」
心配そうな表情をする二郎と三郎の頭を交互に撫でるのだった。
＿あの少女、何者だ？
誰かに見られていることも気づかず。
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きな粉もち - いもけんぴさん» ご返信ありがとうございます。楽しみに待っています！ (2022年10月29日 18時) (
レス) id: 7285b7d776 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - きな粉もちさん» きな粉もち様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - くりゅさん» くりゅ様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - れんさん» れん様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
きな粉もち - 人間洗浄機シリーズ、いつも楽しませていただいております！８以降のパスワードを教えていただけないでしょうか？ (2022年10月26日 16時) (レス) @page47 id: 7285b7d776 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芋けんぴ | 作成日時：2021年1月17日 19時
