日常254 白猫の憂鬱 ページ42
「ん〜!美味しい!」
「それは何よりです。」
少女が食べているのはクレープ。
銃兎に運転してヨコハマで今人気なクレープ店に連れて行って貰ったのだ。
少女が食べているのは、<ティラミス>味。
口当たりの良い滑らかなクリームは、甘すぎず食べやすい。
「一口どうぞ。」
「では、遠慮なく。」
赤信号の内に少女が差し出したクレープにかぶりつく銃兎。
口の端に着いたクリームをペロリと舐め、
「…これはっ!悪くないですね。」
「でしょ〜。」
キャッキャ言いながら車を走らせた。
「こんにちわー。」
少女は無事火貂組の事務所にたどり着く。
顔パスで中に入り、左馬刻の部屋に入り込む。
「おぉ、今日は少し遅かったな。ウサチャンとご飯はどうだった?」
「美味しかったですよ!ちょっと、寄り道してもらったんです!」
少女は足元で喉を鳴らすスカルを抱き上げて、当たり前のように左馬刻の隣に座る。
左馬刻は吸っていた煙草を灰皿に雑に押し付けた。
「窓開けるか?」
「大丈夫ですよ。」
そう言いながら少女はスカルとじゃれている。
左馬刻は黙って立ち上がり窓を開けると、コーヒーを入れに行く。
数分後、カップを2つ持って戻ってきて、
「今日の夕飯はどうする?」
「あ、銃兎さんは遅くなるって言ってました。」
「まじか。理鶯も少し遅くなるっつうんだよな。…2人でどっか行くか。」
少女にミルク入りの奴を渡し、隣に座った。
少女もお礼を言って飲みながら会話を進める。
「そうですね!そうしましょう!」
「どこがいい?」
何だかんだ言って2人で夕食を食べるのは初めてだ。
左馬刻は銃兎の様にお洒落なカフェを知っているわけでは無いので、少し考えながら少女に問いかける。
「あ!じゃあ、中華街はどうですか?私、小籠包食べたいです!」
「お、中華街か…。良いぜ。あそこはウチのシマだし。」
「あ、左様ですか。」
悪笑顔を浮かべる左馬刻に、
_あ、そうだった。この人ヤクザだった。…治安悪いなぁ。
と少女は苦笑いを浮かべる。
_にゃー
スカルが急に過剰に少女の腕に頭を擦り付ける。
少女はそれを優しくなだめ、
「何だ?お前も行きたいのか〜?スカルはお留守番だぞ。」
少女は抱き上げると、顔を合わせおでこを合わせる。
_にゃー
スカルは寂しそうに一鳴きすると少女の膝に居座り、左馬刻と夕食に出る時まで動かなかった。
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きな粉もち - いもけんぴさん» ご返信ありがとうございます。楽しみに待っています! (2022年10月29日 18時) (レス) id: 7285b7d776 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - きな粉もちさん» きな粉もち様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - くりゅさん» くりゅ様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
いもけんぴ(プロフ) - れんさん» れん様、コメントありがとうございます。いずれ、全体公開を考えているため、もう少しお待ちいただけますと幸いです。申し訳ありません。 (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9d0d70bc15 (このIDを非表示/違反報告)
きな粉もち - 人間洗浄機シリーズ、いつも楽しませていただいております!8以降のパスワードを教えていただけないでしょうか? (2022年10月26日 16時) (レス) @page47 id: 7285b7d776 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:芋けんぴ | 作成日時:2021年1月17日 19時