第6話 ページ7
・
in 居酒屋
上「…新入り4人の歓迎と、今年もよろしくの意味を込めて…乾杯!!」
団体用の部屋の、中心に座った上司のかけ声でみんなも一斉に「乾杯!!」と続く。
私は何とか一番端に座ることが出来たが、左隣は先輩がいて…右隣は空席。
もし右隣に誰かが来たら、端を取った意味がなくなってしまう。
しかし、だからと言って右にひとつずれるのは左隣の先輩に失礼だし…。
「…あれ、ジュースしか飲んでないのか?」
少しそわそわしていると、声をかけられた。
…案の定、それは左隣の先輩だ。
『…あ、はい…お酒弱くって…』
引きつりながらも、なんとか笑顔を保つ。
先「…でも、全く飲めない訳じゃないんだろ〜?」
うわっ…先輩もう酔ってる…?
『…まぁ、そうですけど…酔ったら迷惑かけちゃいますし…』
お願いだからもう絡まないで欲しい…。
本当に酔ったら大変なんだって…!!
先「…大丈夫、大丈夫!ほらほら、おいしいから飲んでみ?」
そう言って急かす先輩の目は、飲むまで言い続けるであろう何かを感じた。
もうここまでくると、飲むしかないのかな…。
『…わかりました…』
覚悟を決めて、先輩からグラスを受け取る。
そして久しぶりのお酒を喉に流し込んだ。
…うん、普通においしい。
別にお酒が嫌いな訳じゃないから…。
ただ、おいしいからどんどん飲んじゃうんだ。
そして、歯止めが効かなくなる。
・
つ「…先輩…?」
ふと、聞こえてきた柔らかな声。
視界がぼやけてきて、はっきりは見えないけど…
『…つわはす、君?』
雰囲気でなんとなく分かった。
つわはす君は、はい、と短く返事をすると私の右隣に座った。
『…どうしたの…?』
さっきまでは遠くに座っていたはずなんだけど…。
つ「…ちょっと気になっちゃって…先輩こそ、どうしたんですか?空のビンがたくさんありますけど…。」
つわはす君、わざわざ来てくれたんだ…
『…ん〜…なんか先輩に勧められて…断れなくて飲んじゃった…』
私が言うと、つわはす君は苦笑いした。
つ「勧められて飲んだって量じゃないですけどね…あんまり飲むと帰れなくなりますよ?」
…お見通し、か…。
『…う、ん…大丈夫、大丈…夫…』
しかし、すでに限界。
大丈夫なんて言いながら、私は倒れ込むように眠りについた。
・
111人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
チョコはす(プロフ) - しおん(^q^)さん» ありがとうございます!…最近更新出来てなくてすみません…ネタ切れ状態で…よかったらリクエスト下さい! (2015年8月6日 21時) (レス) id: 4b9f39c94c (このIDを非表示/違反報告)
しおん(^q^) - 凄く面しろいです!!更新頑張ってください!!丶>∀<応援してます!! (2015年8月6日 17時) (レス) id: 171e299e72 (このIDを非表示/違反報告)
チョコはす(プロフ) - ありがとうございます!精一杯更新します! (2015年7月11日 19時) (レス) id: 4b9f39c94c (このIDを非表示/違反報告)
にゃんここなっつ(プロフ) - チョコはすさん» いえいえ!あ、あと応援してるので更新頑張って下さいね!!( ´ ▽ ` ) (2015年7月11日 19時) (レス) id: aba29bcc38 (このIDを非表示/違反報告)
チョコはす(プロフ) - にゃんここなっつさん» す、すみません!これからは気を付けます!ご指摘ありがとうございます! (2015年7月11日 19時) (レス) id: 4b9f39c94c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ