【王騎】1 ページ1
床にこびりついた赤い液体
四肢を投げ出し、赤い液体の真ん中にうつ伏せで倒れる巨漢
「ナニコレ」
大きな手術を終えて、連日の過酷な夜勤から3日ぶりに帰宅したAは
玄関を開けてすぐに目に入ってきた衝撃的な惨状に
疲れ切った体に追い打ちをかけるかのような頭痛がした
厳つく深い海のような青色の甲冑をまとったこの男は一体どんな不法侵入者なのか
警察に連絡すべきだろうと思ったが…
一見武装してそうな風貌なのに武器らしきものは見当たらない上に、見ての通りの血の海…
Aは医者としてまず応急処置が出来るかだけでも確認しようと
巨漢の甲冑を脱がしにかかる…
何故こんなに冷静に凶悪犯かもしれない男の処置なんてしてるのか…
それはきっと、Aの過度な疲労と睡眠不足からちゃんとした思考が働かなくなっているせいだろう…
やっとの事で甲冑を脱がせはしたが
大量にこびりついた血はこの男のものではないのか、明らかに肩から脇腹にかけての斬り付けられたような傷跡と、致命傷だったであろう腹部の刺し傷は跡だけを残して塞がっていた
まず部屋に大男が倒れていると言う時点で不思議すぎるこの現状に、Aはもう突っ込まないでおこうと思った
「さて…血まみれのまま、部屋に上げたくもないな…こんな巨漢抱えられるかな…」
そこは介護の際に使う抱え方で何とか引きずるようにバスルームへ男を突っ込むと
Aは着物のような服を脱がせてざっくりと洗ってやった
服はあいにくのこんな大男が着れるような服なんて持ち合わせていないため、バスタオルを腰に巻いて、ベッドに突っ込んでおくことにする
風呂に入れられても死んだように眠る男を放置し、Aは玄関とバスルームに続く廊下、バスルームを掃除して、痛む頭を抑えようと薬を飲んでやっと一息くことができた
コーヒーを飲み込めば、自然とフゥ…と息が漏れる
9時に帰宅したと思えばもう12時
今日、明日は夜勤明けで休みなのが救いだろう
休みでもない限り、殆どこの家に帰ることは無いのだが…
とりあえず、一応不審者であるこの男が目覚めるまでは寝ることも出来ないと思い
いつでも動けるように座ったまま、ベッドの脇にいる事にした
「んっ…こ、こは…」
見慣れない天井…
見慣れない部屋…
自分の寝台よりもはるかに柔らかく、上質な布を使われた掛布…
一体何に使うのかわからないもので溢れたこの空間は…
私の知る場所ではないようですねぇ…
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RUI(プロフ) - 凌さん» なかなか更新できず申し訳ありません！順次制作しようと思いますので、よろしくお願いします。( *´艸｀) (2020年9月6日 11時) (
レス) id: f01634fd46 (このIDを非表示/違反報告)
凌 - 李牧落ちありがとうございます。現代編も読んでみたいです。紫伯もお願いします。 (2020年9月6日 11時) (レス) id: 0f75895f1e (このIDを非表示/違反報告)
RUI(プロフ) - 凌さん» コメント、リクエストありがとうございます！李牧さんも素敵ですよね！現代と過去どちらがお好きですか？ (2020年8月13日 23時) (レス) id: f01634fd46 (このIDを非表示/違反報告)
凌 - 李牧落ちでリクエストしたいです。 (2020年8月13日 16時) (レス) id: 0f75895f1e (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - もちろんです！また、お邪魔させてもらいます！リアルに夢主ちゃんと同じ位身長があり、職業はお医者さんではないですけど笑。自分と重ねて読まさせてもらいました。疲れていても家で王騎将軍が待っていてくれたらいいのにと本気で思ってしまいました笑。応援してます！ (2019年9月17日 21時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RUI | 作成日時：2019年9月15日 23時
