大人の魅力 ページ10
ワインで乾杯すると、Aは一口それを運ぶ
口当たりは滑らかで、ふわっと鼻腔に芳醇な香りが広がる
まず、一言、美味しいとしか出なかった
「こんなに美味しいワインは初めてです!」
「気に入っていただけたようで何よりです」
そう言う騰はいつもポーカーフェイスなのかと思うその表情に柔らかな笑みを浮かべていた
「それで、Aさんは…。失礼、いきなり名前でお呼びしては気分を害されてしまいますね」
「いえ、どうぞ気になさらないでください」
名前を呼ばれ、顔を赤くしたAを見て騰は一言謝れば、Aは慌てて気にしないでと言う
そんなAを見て、騰はまた笑うのだ
Aは騰とのこのひと時があまりに心踊るものなので、時間を忘れて話し込んだ
騰の博識さ、食事のとり方から何から所作の美しさ
本当に楽しかった
年が離れて居るのに、そんな事は気にならない程
騰はAの話すどんな事にも反応を示してくれたし、Aの好きそうな話題や、例え知らない話題でもわかりやすく話してくれていた
そんな騰に、少なからずAは、見た目だけでなく、騰の内面にも惹かれていった
楽しすぎて、ワインも美味しくて
Aはついつい自分のキャパを超えて飲み過ぎてしまった
お店を出る際、少しふらついた時
さっと支えてくれた大きな手に、Aはドキドキと胸が高鳴った
「あ、ありがとうございます…」
「大丈夫ですか?」
「はい、少し、飲み過ぎてしまったみたいです。お料理も美味しくて…私もお礼したかったんですけど、お食事に同席なんてお礼にならなさそうで…」
「こんなおじさんに付き合ってくれただけでも、十分にお礼になってますよ」
「内史さんは…おじさんじゃないと思います。こんなにステキな方なのに…あっ、すみません」
恥ずかしいことを言ってしまったと、Aは俯き、まだ支えてもらっていた事にも気付き、自立して離れた
「ありがとう。では、そうですね…今度はデートにお誘いしても良いかな?」
「えっ!?」
「それに、内史ではなく、騰と呼んで頂ければ嬉しいですね。敬語もやめましょう」
「えっ、ちょっと、待ってください!デートって…私なんか…」
「言ったでしょう?貴女はとても魅力的だ…と」
あまりに真っ直ぐ見つめてくる騰に、Aはドキドキが治らなくてどうしていいかわからなくなった
「えっと…じゃあ、と、騰さんも…敬語やめて下さい。」
「わかった、Aさん」
これが大人の魅力なのか…
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RUI(プロフ) - bluemoonさん» レスありがとうございます!私の拙い文で喜んでいただけるとは、大変嬉しく思います!これからも頑張ってお話を生み出していきます!本当にありがとうございます! (2019年8月6日 21時) (レス) id: f01634fd46 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - RUIさん» もちろんです!通知がきたら直ぐ飛んでいきます笑。いつまでも待っていますので、是非とも宜しくお願いします。最近、ドキドキが少なくなってきましたので…。これからも応援してます(#^.^#) (2019年8月6日 21時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
RUI(プロフ) - bluemoonさん» コメントありがとうございます!私も王騎将軍好きですよ!いつか王騎将軍も書きたいと思っています。その時は是非コメントよろしくお願いします。 (2019年8月6日 21時) (レス) id: f01634fd46 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - RUIさん» 初コメント失礼します。キングダムの現パロのお話し中々読めないので、楽しく拝見させていただきました。私は王騎将軍推しなので、副官の騰も好きです。騰の大人の包容力にキュンキュンしました。次の作品も楽しみにしています。また、コメントさせていただきます。 (2019年8月6日 21時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
RUI(プロフ) - ぴのさん» 私の周りに騰大好きと言う人いないので、お仲間さんがいて嬉しいです!頑張って更新していきますね!コメントありがとうございます! (2019年7月31日 5時) (レス) id: f01634fd46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RUI | 作成日時:2019年7月26日 13時