ファントムの誘い ページ16
あれから騰に何度も食事をと誘われたが、Aはダメですよと言って断りを入れ続けていた
そんな中、Aはバジオウに今度の休みが被っている日にある花畑に行かないかと誘われた
「一面その花で埋め尽くされているんだ、初夏見頃でな…気持ちも晴れるぞ」
「一面…行きたいです」
そうして、Aはバジオウと共に花畑へ行く約束をし、バジオウの運転するマスタングに乗って
少し遠乗りをしていた
「花畑は初めてです、桜とかは見ますけど…」
「気にいるはずだ…去年も…」
「去年行かれてたんですか?」
「あ…まぁ…」
突然歯切れの悪くなったバジオウは
まさか、去年誘おうとして誘えず、1人で見に行ったなんて言えなかった
「楽しみです」
そう言ってAは笑った
ここ最近塞ぎがちだったAの顔に、笑顔が溢れた
それだけでも、バジオウは嬉しく思う
ここ最近の騰は沈みに沈みまくっていた
いつもポーカーフェイスだから、普通の人には全くわからないが、付き合いの長い王騎や摎、他の部署の数人にはわかる
かなりの落ち込みようだと…
「わ、私…ほんと、とんでもないことを…」
「過ぎた事です。こればかりはあのお嬢さんが話し合いの場を受け入れてくれるのを待つしかありませんよ」
まぁ、あの騰がAさんに連絡先を教えた後、すぐにギャップ萌を狙い、女子受けするようなプロフ画像に変えてまで入れ込んだ女性ですから、あの落ち込みようはわからなくはないですけどねぇ…
王騎は不憫な騰を思い、深くため息をついた
「うわぁ!!」
小一時間車を走らせ着いた目的地
見渡す限り鮮やかな紫色が広がる花畑
初夏に見頃を迎えるラベンダーが香しい匂いを風に乗せてAの鼻をくすぐった
「綺麗ですね!バジオウさん!連れて来てくれてありがとうございます!」
「あぁ…少しは気が晴れるだろう?ラベンダーには心を落ち着かせる効果がある…他にも今はあるが…」
「え?何か言いました?あ、見てください!ラベンダーのソフトクリームですって!」
きゃーきゃーとはしゃぐAを見て、バジオウはフッと笑みを浮かべた
「期待だとか、あなたを待っています…なんて、俺らしくないな」
そんな言葉の込められたラベンダー
Aはそれに気付くかはわからないが、今はまず、Aが笑ってくれている事が1番だと思うバジオウだった
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RUI(プロフ) - bluemoonさん» レスありがとうございます!私の拙い文で喜んでいただけるとは、大変嬉しく思います!これからも頑張ってお話を生み出していきます!本当にありがとうございます! (2019年8月6日 21時) (レス) id: f01634fd46 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - RUIさん» もちろんです!通知がきたら直ぐ飛んでいきます笑。いつまでも待っていますので、是非とも宜しくお願いします。最近、ドキドキが少なくなってきましたので…。これからも応援してます(#^.^#) (2019年8月6日 21時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
RUI(プロフ) - bluemoonさん» コメントありがとうございます!私も王騎将軍好きですよ!いつか王騎将軍も書きたいと思っています。その時は是非コメントよろしくお願いします。 (2019年8月6日 21時) (レス) id: f01634fd46 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - RUIさん» 初コメント失礼します。キングダムの現パロのお話し中々読めないので、楽しく拝見させていただきました。私は王騎将軍推しなので、副官の騰も好きです。騰の大人の包容力にキュンキュンしました。次の作品も楽しみにしています。また、コメントさせていただきます。 (2019年8月6日 21時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
RUI(プロフ) - ぴのさん» 私の周りに騰大好きと言う人いないので、お仲間さんがいて嬉しいです!頑張って更新していきますね!コメントありがとうございます! (2019年7月31日 5時) (レス) id: f01634fd46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RUI | 作成日時:2019年7月26日 13時