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そうと決まれば ページ1

はあ。
憎たらしいくらいに澄み渡った空を見て、監督生はため息をついた。本日は雲一つない絶好の○○日和で〜なんていう決まり文句が聞こえてきそうだ。まさしく空と言うべきに相応しい色をしている。ああもう、本当にムカつく。

監督生には悩み事があった。もといた世界についてである。この世界も悪くないとは思うが、そろそろホームシックなのだ。もう何ヶ月も家族や友人に会えていない。いい加減寂しい。日本食を食べられる機会も少なすぎる。

肉じゃがを食べたい。焼き鮭を食べたい。漬物を食べたい。寿司を食べたい。うなぎを食べたい。焼き鳥を食べたい。うどんを食べたい。そばを食べたい。すき焼きを食べたい。丼物を食べたい。食べたい食べたい食べたい食べたい食べたい…………

うむ、禁断症状である。親しい人と会えていないことも相まって、監督生を限界に追い込んでいる。しんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどいしんどい……………
 
 そこで、極限状態の監督生は閃いた。日本食がないなら自分でつくればいいじゃない、と。
 かのマリー・アントワネットの言葉『パンがなければお菓子を食べればいいじゃない』みたいな感じの思考に至った監督生は止まることを知らない。もう誰も止められない。横ですうすうと寝息をたてるグリムを優しく撫で、立ち上がる。

「そうと決まれば、食材調達だ。」
これは、どうしても郷土料理が食べたい、ひとりのNRC生の物語である。









ちなみに、マスターシェフとは一切関係ない。

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作品ジャンル:ギャグ
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作者名:夏蜜柑 | 作成日時:2021年5月24日 15時

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