最強の姫は忌み子と呼ばれて【白猫プロジェクト】 (ページ15)

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12話ページ15

悪魔たちがジリジリと迫ってくる。

私は今傷付いた右腕を庇うのに必死で攻撃する余地がなく、後ろから蹴り飛ばされた。

「っ」

悪魔「よし、早くこいつにとどめをさそうぜ」

「く……そっ。約……束…したのにっ」

右腕から溢れ出ている血は中々止まらず、意識が朦朧としてくる。と、いきなり少女の声が聞こえてくる。

？「リリィ、大丈夫？僕が今、助けるから！」

「……誰？」

私の近くに落ちている双剣の片方に付いている月のルーンが輝き、悪魔たちが苦しみ出した。それとは反対に、私の腕の傷が塞がり、力がわいてきた。

まだフラフラしているが、足に力を込めて立ち上がる。

ポンッ

「きゃっ」

小さな爆発？音とキラキラ輝く煙と共に現れたのは、妖精のような小さい女の子だった。

？「リリィ、大丈夫だった？」

「え……あ、うん。ところで、あなたは誰？」

ルナ「僕はルナ。月のルーンの精霊だよ！よろしくね、リリィ」

「……まさかあなた、私のもう１つの人格をやってたりした？」

ルナ「おー、よくわかったね！こうやって姿を現す力が足りなくて、リリィの体を少し借りてたんだ。」

「あ、私を助けてくれてありがとう！でも、少し気になるの。他のルーンには、精霊はいないよね？」

ルナ「無のルーンから生まれたルーンは特別なの。昔からずっとそうみたい。」