意味不明なんてなんとでも。【rtrt】 (ページ11)

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#11 ページ11

rt side.

Aさんが今、他の人にこの本の事を聞いている。
…今、俺が出来ることは一つしかなかった。

「…なんでここに俺の名前が…？」

そう。何故ここに俺の名前が書いてあるのか。
それを解明する事だった。
…何も言われなかったよな？何があったんだ？

「そうだ。女の人の名前は……」

そう思い、ページをパラパラめくっていく。
…何も書いてない。なんで男の方の名前しか書いてないんだ？
しかも、俺の名前で。

「…俺が図書館で出会った人は、Aさん…」

つまり、一つの図書館で出会う、世界を救う男女二人って……

「俺と、Aさんって事……？」

ヤバい。俺すっごい事見つけちゃった。
でも、なんで俺とAさんなんだ？
他の人でも、良いはずなのに……
そう思っていると、Aさんが帰ってきた。

『香坂さん…』

「あ、終わったの？」

俺がそう聞くと、Aさんは首を左右に振り、『終わる訳ないじゃないですか！』と大声で言った。

「しー。ここ図書館だから。静かに。」

『あ、ごめんなさい。というか、終わるって想定してたの？』

「ふふ。Aさんなら出来るかなって……」

俺には出来ないから。その分、Aさんにやってもらいたくて。

そう。"俺には"出来ないんだから。