16 ページ16
Aside
「いい判断だよ..ハハハッ!」
ニラギはまだ私の顔から手を離さない。かなり強い力で掴んでくるから少し頬が痛い。
「そろそろ離してくれないかな。彼女の綺麗な顔が台無しだよ」
チシヤが口を開いた。私の様子に気づいてくれたのかもしれない。
「...ケッ、お前らできてんの?」
そう言ったあと少し乱雑に私の顔を離した。チシヤの元へ歩いていくと思ったけど、ニラギは一向に私の元から離れようとしない。
「お前はどうする?」
ニラギが少し離れたチシヤに問いかける。
チシヤは余裕そうな表情で手を挙げようとしない。
その様子にため息をついたニラギがラスボスの剣を奪い、再び私の首元へ向けてくる。
「Aがどーなっちゃってもいいのか?」
不気味な笑みを浮かべながらチシヤに問いかける。何処までも卑怯な人間だ。
チシヤは少し表情を変えたけど、すぐに戻して笑った。
その余裕さが癪に触ったのかニラギは私の元を離れてチシヤの方は歩いて行った。
「チシヤ、てめぇまた小馬鹿にしやがって」
「だって馬鹿だろ?」
臆することなくチシヤが言う。差し込む光が丁度チシヤの顔に当たりいつもよりプラチナの髪が光って見える。
ニラギが銃をチシヤの首へかなり近づける。
今の一言でかなり怒った様子だ。
「てめぇ、いつもムカつくんだよその目」
「人のこと余裕で上から見やがってよ」
ニラギがチシヤを睨みつける。それでもチシヤは表情を変えずに口角を上げている。
数秒間見つめあった後わざとらしくチシヤは両手を挙げて、まるで降参したかのように表情を変える。
「アグニがリーダーに賛成」
「大事な賛成票、失っちゃっていいの?」
チシヤらしい、面倒臭いことを回避するかのような行動だった。
「..フッ、まあせいぜい今後の身の振り方考えとくんだな」
ニラギは銃を下ろし嘲笑いながらそう言った。
続々と手を挙げる人が出てきて結局アグニが引き継ぐことになった。
「実にめでてえじゃねえか!」
ニラギが手を叩くけど、周りの人達皆んなは納得のいかない顔をしている。
「さあ大将、お次は引き継ぎ業務です」
「黒の封筒を開封しましょう」
ニラギが急に口調を改めてアグニに言う。
それにしても、黒の封筒ってなんなんだろう。
初めての言葉に疑問が浮かぶ。
幹部全員は部屋を移動することになった。
256人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ayn. - クイさん» 初コメありがとうございます♡とっても嬉しいです!これからも頑張りますのでよろしくお願いします✨ (2023年2月17日 17時) (レス) id: 6fff18c5cc (このIDを非表示/違反報告)
クイ(プロフ) - 初コメです!キュンとしたりハラハラしたりめちゃくちゃ面白いです!更新楽しみにしています! (2023年2月15日 22時) (レス) id: 5923468ba0 (このIDを非表示/違反報告)
ayn. - あかねさん» 初コメありがとうございます🎵めちゃめちゃ嬉しいお言葉すぎます♡これからも楽しんでいただければ幸いです!よろしくお願いします✨ (2023年2月7日 20時) (レス) id: 6fff18c5cc (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - 初コメ失礼します!この小説すっごく面白くて大好きです🥺更新大変だと思いますが、これからも頑張ってください💪 (2023年2月6日 6時) (レス) @page8 id: b290921bd3 (このIDを非表示/違反報告)
ayn. - 金成さん» ご報告ありがとございます( ; ; )早急に外して参りました、教えてくださらなかったらそのままでした、本当にありがとうございます(>_<) (2023年2月5日 20時) (レス) id: 6fff18c5cc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ay. | 作成日時:2023年2月4日 20時