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story8 ページ10

Gero side
Aの家から一番近い病院を訪れた。
看護士さんにAが居ないか聞いた。
信じたくなかったけど確かにAはこの病院に入院しているようだった。

病室を教えてもらった。病室のドアにはAの文字が紛れもなく書かれてた。
何かの間違いであってほしい。そう願いながら病室のドアに手を掛けた。

一番窓際のベッドに見慣れた顔が見えた。
担当医だと思われる先生と話していた。
音で気付いたのか、Aが俺の方を見た。

貴「…っ。何で…居るの?」
G「クラスの奴から聞いた。」
貴「…。」

俺は病室から出て行った先生を追いかけた。
G「先生!あの…Aは治る見込みはあるんですか…?」
医「…現在の医療技術で治療しても完治する可能性は皆無だと…」
G「…そんな…じゃあ、あとは死ぬのをのうのうと待てって言うんですか」
医「最善は尽くします。…ですが今のAさんの状態だと一か月が限界かと思います。」
G「…一か月?寿命…ゆうことですか?」
医「…はい。」

一か月という単語が浮かんでは消えた。
あんなに元気やったのに…なんでや…。
俺は情けなくて、惨めでAと顔を合わせることすらできなかった。

重い病室のドアを開けた。
貴「黙っててごめん…。」
G「…こんな大事なこと…何で言わんかったんや」
貴「Geroりんには心配かけたくなくて…」
G「俺の心配なんかいらんわ!それに…いつかばれるって分かってたやろ?」
貴「でも、知ってるんだもん…。分かるんだよ!先生ははっきり言わないけど、
私、そんなに長生きできないことくらい」
G「Aの病気知ったところでAが長生きできるとか病気が治るとか、そんなん思わんけどさぁ…。俺が出来るだけ支えたりたいとは思う」

Aは、胸に詰まっていた感情をすべて吐き出すように泣いた。
俺はAの背中を、たださすってやることぐらいしか出来んかった。
 
俺はAの残りの人生に少しでも存在してあげたい。
これから、俺にとっても、もちろんAにとっても辛すぎる闘病生活が始まる。

G「大丈夫やで。俺はいつもAの傍に居たるから」

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設定タグ:gero , 歌い手 , 妄想   
作品ジャンル:恋愛
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恋雪(プロフ) - 苺朱-moa-さん» はい^^ 待ってます!! (2014年7月19日 13時) (レス) id: eddb7b992e (このIDを非表示/違反報告)
苺朱-moa-(プロフ) - 恋雪さん» そんなことないですよ!!w次は何とか結ばれるように頑張りますww (2014年7月19日 13時) (レス) id: 5005f8ee86 (このIDを非表示/違反報告)
恋雪(プロフ) - 苺朱-moa-さん» 私より全然すごいと思います! 次はハッピーエンドでお願いします! (2014年7月19日 13時) (レス) id: eddb7b992e (このIDを非表示/違反報告)
苺朱-moa-(プロフ) - 恋雪さん» そんなっ私なんかの文章で良ければまたぜひ書かせていただきたいと思いますっ(^_^)/ありがとうございます…!! (2014年7月19日 13時) (レス) id: 5005f8ee86 (このIDを非表示/違反報告)
恋雪(プロフ) - 苺朱-moa-さん» いえいえ!! げろちゃんのまた書いていただけると嬉しいです (2014年7月19日 13時) (レス) id: eddb7b992e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:苺朱-moa- | 作成日時:2013年11月7日 21時

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