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ページ37

柊「……いいか、よく聞け


宇佐美、お前はそんな彼女の気持ちを…

踏みにじったんだ」




教室には宇佐美さんの悲しげな嗚咽だけが響いていた




ごめん、許して、仲直りしよう




もう、そんな言葉は届かないのに



その言葉しか出てこない








柊「それが痛みだ


その痛みを、一生忘れんなよ…!」





先生は立ち上がる




すると、宇佐美さんに茅野さんが駆け寄った



そして、てんとう虫の青いハンカチを置いた




あ、やっぱり、景山さんが好きだって言ってたキャラクターだ


茅「…澪奈がこれをくれた時、言ってたよ


" それ、私の大切な友達が、好きなキャラクターなんだ ”って

すっごく嬉しそうに


澪奈は、ずっと友達だと思ってたんだよ


…あなたのこと」




宇佐美さんはそのハンカチを握りしめ、泣き崩れた





…景山さん、見てますか?


やっぱり宇佐美さんはあなたのお友達になりたかったみたいですよ


…羨ましいです…


景山さんが…






柊「…今日の授業は、これで終わりだ

お疲れ様」



逢「…待ってください!」



逢沢くんが先生を呼び止めた





逢「景山が自 殺した理由がわかったんだから、僕たちを解放してください」



柊「まだだよ!

……あの動画を作ったのは別の人間なんだよな?



……誰が、どういう意図で作ったのか


それが分かるまで、俺の授業は終わらない」




…そっか、さっき宇佐美さんが言ってたね



“ 撮ったのは、私じゃない ” って




甲「おい…」

「ひっ…!」



びっくりした…

考え事をしているときに話しかけられ、飛び上がりそうなほど驚いてしまう

チラリと甲斐くんの顔を見ると、イライラしているのがはっきりとわかる


「ご、ごめんなさい…」

甲「お前って…死にたいの…?」

「…え?」


甲斐くんは、おそるおそるという風に私に尋ねた



「なんで…急に…?」


甲「さっき、爆発させるって脅されたとき…

お前だけあいつの側に置かれたとき、“ 自分なんて消えても構わないって思ってる ” って…

あれ、まじ?」



「…甲斐くんには…関係ない…から…

…ごめんなさい」




後ろで甲斐くんが私を呼び止めているにもかかわらず、私は転がるように教室から逃げた

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sei(プロフ) - 楽しんで読ませてもらってます!私にもその文才欲しいくらいです。・゜゜(ノД`) (2019年3月21日 17時) (レス) id: cd07a6348c (このIDを非表示/違反報告)
バボちゃん(プロフ) - 諸行無常系女子さん» ありがとうございます!頑張りますね( ̄^ ̄)ゞ (2019年3月18日 18時) (レス) id: f818c9f9b9 (このIDを非表示/違反報告)
諸行無常系女子 - 楽しく読ませてもらってます!これからも頑張ってください(*^o^*) (2019年3月18日 14時) (レス) id: 30d23c8fcb (このIDを非表示/違反報告)
バボちゃん(プロフ) - ラビットさん» ありがとうございます!ラビットさんのお言葉、とっても励みになります! (2019年3月17日 23時) (レス) id: f818c9f9b9 (このIDを非表示/違反報告)
ラビット(プロフ) - ものすごく面白くて続きが気になります!更新頑張ってください! (2019年3月17日 19時) (レス) id: 80ad6ef553 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:バボちゃん | 作成日時:2019年3月14日 20時

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