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柊「宇佐美…
お前は、景山にしたことが、自分にされたらどんな思いをするのか……
考えたことがあったか?」
宇「……説教??」
柊「そうだ…説教だ
二度と、こんなことにならないようにな_____」
宇「うるさいっ!」
宇佐美さんは先生の言葉を遮るように叫んだ
でも
柊「逃げるなぁー!」
先生の声のほうが大きかった
柊「そうやって、大声で拒絶して誰の声にも耳を貸さずに生きてきたんだな
そのせいで…
あんな馬鹿な真似をしても何も感じない人間になったんだな」
宇「何であんたにそんなこと言われなきゃいけないの…」
柊「俺は、…お前の教師だからだ」
宇佐美さんは静かに先生を睨んでいる
柊「お前を正しい道に導く義務がある」
宇佐美さんは苛立ったように机を思いっきり推して倒し、先生を睨みつけた
宇佐美「…っふざけんな!
今までなんにもしてくれなかったくせに……!」
柊「…そうだ
……だからだよ
だから俺は、今、この瞬間に
お前たちの教師になるために!
……こうして此処に立ってるんだ。」
先生の目にも涙が浮かんでいた
柊「宇佐美……
お前に足りなかったのは、想像力だ
もし、自分の家の窓を割られたら、自分の服を切り裂かれたら…
どんな思いをするのか」
宇佐美さんはただひたすらに泣いている
後悔なのか罪悪感なのか
それらを認めたくなくて泣いているのか
私には…わからない
柊「嘘の投稿で、謂れのない中傷を受けたらどれほど傷付くのか
……お前にはその痛みが想像できなかったんだ。」
宇佐美「……うるさい
……うるさいうるさいうるさいうるさい!」
聞きたくない、やめて、わかってる
彼女の心の中が見えた気がして苦しかった
思わず自分の胸のあたりの服を握りしめた
先生は、耳を抑えている宇佐美さんの手をはずさせ、両頬をその手で包み込んだ
柊「よく聞け
景山は、お前を恨んでいなかった
むしろ、自分の所為だって言ってた…
私がいけないの、って」
宇佐美さんが先生を見つめる
柊「何も言わずに香帆を拒んで、ちゃんと伝えていれば良かったって…
友達が欲しかったって…
私は、香帆と、本当の意味での、友達になりたかったって…
そう言ってた」
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sei(プロフ) - 楽しんで読ませてもらってます!私にもその文才欲しいくらいです。・゜゜(ノД`) (2019年3月21日 17時) (レス) id: cd07a6348c (このIDを非表示/違反報告)
バボちゃん(プロフ) - 諸行無常系女子さん» ありがとうございます!頑張りますね( ̄^ ̄)ゞ (2019年3月18日 18時) (レス) id: f818c9f9b9 (このIDを非表示/違反報告)
諸行無常系女子 - 楽しく読ませてもらってます!これからも頑張ってください(*^o^*) (2019年3月18日 14時) (レス) id: 30d23c8fcb (このIDを非表示/違反報告)
バボちゃん(プロフ) - ラビットさん» ありがとうございます!ラビットさんのお言葉、とっても励みになります! (2019年3月17日 23時) (レス) id: f818c9f9b9 (このIDを非表示/違反報告)
ラビット(プロフ) - ものすごく面白くて続きが気になります!更新頑張ってください! (2019年3月17日 19時) (レス) id: 80ad6ef553 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:バボちゃん | 作成日時:2019年3月14日 20時