3月2日 ページ22
昨日、美術室で手当てを受けた私は、結局教室に入ることはなく、そのまま廊下で一夜を過ごした
「…まだ寒いな」
といっても、中尾くんが死んでしまったことを考えると一睡もできず、ただひたすらに顔を伏せて一晩を過ごした
柊「おはよう、A」
「…おはよう…ございます…」
柊「よく眠れたか？」
「…はい」
多分先生は私の嘘に気が付いている
それでも触れないでくれるのはありがたかった
柊「朝の体操をするから、Aも中に入れ」
「…はい」
この魁皇高校には、朝の体操にダンスを踊る
正直そんな気分じゃないけれど、従わなければ何をされるかわからない
みんなが貼り付けたような笑顔で踊る中、甲斐くんは踊らずに、後ろのロッカーにもたれかかっていた
柊「はい、もっと笑って〜！
嬉しそうに〜！楽しいことを思い浮かべて〜！
はい、大切なのは想像力だ〜！」
先生は楽しそうに手を叩いている
私自身、運動は得意じゃないけれど、ダンスを見るのは好きだった
死んでしまったお父さんが、趣味でヒップホップをやっていたから
「パパ、かっこいい!」
「お、そうか?」
「うん!世界一!」
「そうか!A、ありがとうな」
懐かしい…なぁ
先生が甲斐くんに何か囁くと、やけになったように甲斐くんが踊り出した
…うわぁ、うまいなぁ
あれ？そういえば、甲斐くんってダンスやってたんだっけ…？
1度だけ見に行った大会に出てたような…？
柊「わぁー！
いいねぇ甲斐くん！
きれてるきれてる〜
へーい、皆も甲斐くんに負けないようにねー！」
体操を終えた私たちは、配られたパンを食べる
…でも、食欲がわかない
そのとき
水「……許さない
あんたが答えを外さなきゃ蓮は死なずにすんだ！
あんたのせいで！」
彼氏が殺されて、ひどくショックを受けていた水越さんが、茅野さんのパンを叩き落とした
「…あんたのせいだ！
あんたのせいで蓮は死んだんだ！」
周りが水越さんを抑えている
私は黙って茅野さんのそばにいき、私のパンを渡した
「あの…これ…食欲…なくて…」
茅「え？で、でも…」
その瞬間、横から突き飛ばされた
水「なんで…！なんで蓮なの！？
なんであんたじゃないの…？
ねぇ、なんであんたが生きてんの！？」
私だってわからないのに
何も言えずに私は教室を飛び出した
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sei(プロフ) - 楽しんで読ませてもらってます！私にもその文才欲しいくらいです。・゜゜(ノД`) (2019年3月21日 17時) (
レス) id: cd07a6348c (このIDを非表示/違反報告)
バボちゃん(プロフ) - 諸行無常系女子さん» ありがとうございます！頑張りますね(￣^￣)ゞ (2019年3月18日 18時) (レス) id: f818c9f9b9 (このIDを非表示/違反報告)
諸行無常系女子 - 楽しく読ませてもらってます！これからも頑張ってください(*^o^*) (2019年3月18日 14時) (レス) id: 30d23c8fcb (このIDを非表示/違反報告)
バボちゃん(プロフ) - ラビットさん» ありがとうございます！ラビットさんのお言葉、とっても励みになります！ (2019年3月17日 23時) (レス) id: f818c9f9b9 (このIDを非表示/違反報告)
ラビット(プロフ) - ものすごく面白くて続きが気になります！更新頑張ってください！ (2019年3月17日 19時) (レス) id: 80ad6ef553 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：バボちゃん | 作成日時：2019年3月14日 20時
