36話 ページ38
俺はAを連れて海辺まで来ていた。
なんで散歩なんて誘ったかって言うと、俺にもわからねェ。でも、なぜだか話したかった。
俺たちはいろんな話をした。
自分の事、サボの事、ガキの頃の事。
Aはキラキラの実の能力者で元はある国の貴族だった。
でも貴族である事が嫌だった事と、天竜人への怒りで革命軍に入ったらしい。
昔大好きだった人が撃たれた。
まだ私と同じ歳の子供だったのに。
そうAは言った。
「そうか」
あまり深くは聞かず、ただ話を聞いて相槌をうつ。
Aも同じで、余計な詮索はしてこない。
そんな時間が心地よかった。
「なァ…A」
「…ん？」
「俺の父親は…」
少しためらって、深呼吸をする。
「俺の父親は、ロジャーだ。」
この時
俺はなんで言ってしまったんだろう。
自分でもわからなかった。
ただ、なぜだか聞いて欲しくなった。
おそるおそるAの顔を見ると、ただまっすぐに俺を見ていた。
「そうなんだ」
ただそれだけ呟いた。
「…怖くねぇのか。」
「なんで？」
「なんでって…」
「恥じる事や恨む事はないよ。貴女の父親はこの世で1番自由だった人。…きっと貴女も自由になる。…そうでしょ？ポートガス・D・エース」
やっぱりこいつは不思議な女だ。
たった今日会ったばかりの人間に、俺の1番言いたくねェ事を言ってしまう。
そして俺の1番言って欲しい言葉をくれる。
本当にAは不思議な女だ。
優しく微笑んでくれるA。
そんなAが眩しくて、また目を細める。
そしてAの手首を掴んで引き寄せた。
「…ありがとう…ッ」
胸の奥から溢れた感情が涙となって流れていく。
あぁ、俺は…今日出会ったばかりのこの星見てェなこいつが好きなんだ。
(好きだ)
(もう少し。もう少しだけこのままで…)
そんな言えない気持ちを込めて、俺はAを抱き締める力を強めた。
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いまり(プロフ) - ピーチさん» いつも見てくださりありがとうございます(^^)今日も更新するので読んでいただけると嬉しいです！ (2015年7月24日 8時) (
レス) id: 5b4a04795c (このIDを非表示/違反報告)
いまり(プロフ) - 大和さん» ありがとうございます♪最近遅れ気味ですが、更新頑張ります(^^) (2015年7月24日 8時) (レス) id: 5b4a04795c (このIDを非表示/違反報告)
ピーチ(プロフ) - いつも更新楽しみにしています！サボってば、本当にイケメン〜！これからも頑張って下さいね！ (2015年7月23日 17時) (レス) id: bcab0daf4a (このIDを非表示/違反報告)
大和 - サボ、可愛いしかっこいいし…更新楽しみにしてます！！ (2015年7月23日 9時) (レス) id: 07dedc38f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いまり | 作成日時：2015年6月29日 19時
