検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:325,658 hit

☆41話☆ ページ9

貴女side



私はただぼんやりと試合を眺めていた



団長とケインっていうおじいちゃん、知り合いなのかな……?
さっき抱き合ってたし




あのおじいちゃん……どっかで見た気がする……




頭の中からどこか懐かしい声が聞こえた。見たことのないはずの情景が脳裏によぎる




『A!任務遅れるぞ!_______も早くしろ!!』


『ごめん!待ってよ!』


『ほいほいほーい』






また名前、聞こえなかった
けど、あの男の子だけじゃない。誰かがいた


女の人…髪の短い女の人…
笑ってる。楽しそう。懐かしい。暖かい
知っている。今、近くにいる。でめどこか違う



エリザベスなの____?



そこまでたどり着いた時だった




________ズキリッ





「うっ……ぁっ……!!」





突然激しい頭痛が襲ってくる


ジンジン、ズキズキと刺激してくる痛み。何かを止めようとしている


私はその場でうずくまった





「……っ!!…あ"っ…」

「A?」

「A!?どうしたの!?」




エリザベスたちが声をかける。でも、今はそれさえ聞こえない


痛みは止まらない。私の思考がやまない限り、止まらない



“思い出すな”




誰かが私にそう言っている気がする






「どうしたお前ら…………!!A!?どうした!」



戻ってきた団長が驚いた様子で私に問いかける。微かに聞こえたその声に、私は苦し紛れに答えた




「い…、たい……!痛い…っ…0!」


「(Aまさか……!)…A、こっちこい」





そっと団長が私を手のひらに乗せた。私はもうそれどころじゃない


痛い、痛い、痛い…助けて、痛い…



「よしよし。A、大丈夫…大丈夫……」





団長の手が、痛み続ける私の頭をそっと撫でた
指で優しくけれどしっかりと触れる

徐々に頭痛がおさまっていき、撫でくれてる感覚が伝わった


もう大丈夫かな…




「団長ありがとう。…もぅ大丈夫」

「……そうか。よかった」




本当は少し痛かったけど、心配かけたくなかったから笑って見せた





「ほら!次も団長じゃんか!頑張ってね」

「無理すんなよ……?」

「大丈夫。ありがとう…」




なんで頭痛が起きたのかな



思い出しちゃいけないの……?
そんなに悪い記憶なの?
わかんないよ。教えてよ



団長、君は何か知っていますか。私の全てを知っていますか




私は一体、何者ですか…

♪あけおめです♪→←【番外編】ホワイトクリスマス 後編



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (101 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
257人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ヒナ(プロフ) - 誤字が気になります (2019年7月6日 14時) (レス) id: e00283715b (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ(プロフ) - 誤字が気になります (2019年7月6日 14時) (レス) id: e00283715b (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - アクトさん» ありがとうございます! (2019年5月21日 21時) (レス) id: 0673ec93e1 (このIDを非表示/違反報告)
アクト - お気に入りです (2019年5月21日 16時) (レス) id: 6d51c4672c (このIDを非表示/違反報告)
歩未@アニメ大好き(ノ*゜▽゜*)(プロフ) - リオさん» はい! (2016年2月6日 10時) (レス) id: d80d27525f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:リオ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/rio1001/  
作成日時:2015年12月16日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。