[メリオダス]消えたもの２ (ページ24)

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☆55話☆ ページ24

メリオダスside

朦朧とした意識の中、少し体が揺れていることに気づいた。何かになっているような

うっすら目を開ければ、そこには心配そうな仲間の顔

「あっ…！」

「んぁ……よっすディアンヌ……」

いきなり頬擦りされた

ほっぺた自体はいいんだが、やられた傷口に触っていたい

「団長っ！！」

「いたいいたい」

ひさびさに暴走した。体中力が入りづらい
慣れたいとは思わねーけど、暴れすぎた感が否めない

そこではっ、と気づいて俺は慌てた。暴走したのは俺だけじゃない

ヘルブラムと戦っていたのはおれだけじゃない

「ディアンヌ！Aは！？」

「団長落ち着いて！？」

落ち着けるか…

また、あんなことになったら。本当に取り戻すことはできない。戻ることなんてできない

まして、連れ去られたとなったら。俺はまた暴走しかねないのだから

「ほら」

「……？」

ディアンヌが俺を降ろし、隣を指さす
それにつられて俺も右下を見て気がついた

「団長の後ろだよ」

「あっ…」

「すぅ…すぅ……」

そこには可愛らしい寝顔で寝息を立てる、俺の守るべき人＿＿＿＿いや、愛すべき人がいた

安堵の息が漏れる。よかった、近くにいた。そばにいた。それがわかるのに時間がかかったのは悔しいが

「んぅ、…」と身じろぎをして、Aもうっすら目を開けた
ゆっくり身体を起こし、きょろきょろと何かを探す

「ん…だ、んちょ………？」

「大丈夫、ここにいる」

「ふぁっ……」

俺だったか。なんか嬉しい

Aを安心させるためでもあり、俺ももっと安心するために抱き締めた

彼女のぬくもりは心地よくて、もう一眠りしたくなる

「あ、ありがと……」

おまけに頭を撫でるもんだから、余計に眠気を誘う
戻ったはずの体の力がまた抜けた

「A～～っ！！」

「ディ、ディアンヌ……」

ディアンヌは俺と同様Aを頬擦りする

Aもちょっと痛そうだけど、顔は嬉しそうだった。
俺？んー、早くもっかいぎゅっとしたいな

「とにかくみんなのとこ戻ろっか」

「だな」

「いこいこーっ！」

つーわけで、俺とAとディアンヌは、ホーク達のところに向かった

ちなみにまたAに抱きついてたのはディアンヌ達には内緒な