☆18話☆ ページ25
メリオダスside
「へ……?」
そう言いキョトンとするA。頭の上にはクエスチョンマーが見える
そりゃそうだ。いきなりメリオダスと呼んでくれと言われ、戸惑わないやつはいない
「団長……どういうこと?」
まあ、普通は聞くよな
当たり前の行動だ
「そのままの意味だ。俺を名前で呼んで欲しい…」
「え、だって……」
団長は団長だよ?
Aは困ったように笑いながらそう言った
これも、当たり前
やっぱ叶わねぇのかな……
不思議そうに見つめる彼女に、俺は呟く
それはまるで呪文のように、自分に言い聞かせるみたいに
「……そうだよな。俺は団長、だもんな」
「どうしたの?」
「うんにゃ。大したことじゃねーよ。悪いな」
諦めよう
きっと今のAにはわからない。わかるはずもない
だって彼女には俺という存在を【七つの大罪団長】としか認識していないのだから。それ以上でもそれ以下でもない
戻ることない記憶を戻そうとしても無駄だ
でもやっぱり諦めきれなくて
「嘘つき。大したことじゃなかったら泣かないよ?」
そんな言葉に少し期待しちまう自分がいる
本当に情けない
約束したじゃないか。何を今更泣き言を言ってる
「なんもないよ」
そしてまた、その自分をなくそうとする自分もいる
自分を隠して偽っても、こいつの前じゃ意味がないのに
結局何も、変わらない
「……寝るか」
「うん。おやすみ。_____メリオダス」
だってこいつは、俺の隠したことさえ見抜いてしまう。無意識だろうけど、かなり的確にマトを射る
今回もまた同じだ
ただ名前を呼んでくれただけなのに、なぜこんなに暖かくなるのだろう……
「1回だけだからね」
そう言いAは眠る
俺は眠った彼女を頬を撫でた。ふっくら柔らかいそらは、俺の頰も緩ませる
そして聞こえるはずのない彼女に言った
「ありがとうA……おやすみ」
「愛してる」なんてまだ言えない
433人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リオ(プロフ) - 桜花さん» それでも構いませんし。コメント欄にある私の名前もURLになっています。私の作品一覧が載ってあるので、「生命の罪」というか作品を探してみてください。 (2019年7月3日 21時) (レス) id: 0673ec93e1 (このIDを非表示/違反報告)
桜花 - リオさん» 返事有難うございます。ページですか?それは何処にありますか?コメント欄の下にある作者ホームページの事でしょうか? (2019年7月3日 16時) (レス) id: ceece7fa78 (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - 桜花さん» とても有り難いコメントありがとうございます。続編をとてもゆっくりですが続けて書いています。よろしければ私のページから見てみてください。拙い文ではありますが、見ていただけると幸いです。ありがとうございます。 (2019年7月3日 16時) (レス) id: 0673ec93e1 (このIDを非表示/違反報告)
桜花 - リオさん» まだメリオダス夢かいていますか?もし此が届いてみていたら知りたいので何かしらの返事か更新が知りたいです。 (2019年7月3日 8時) (レス) id: ceece7fa78 (このIDを非表示/違反報告)
桜花 - 初めてよみましたがとても良かったです。この続きが気になるのとまだ占いツール?続けいるのか知りたいです。見ているかも分かりませんがもし見ていたら返事がほしいです。 (2019年7月3日 8時) (レス) id: ceece7fa78 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:リオ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/rio1001/
作成日時:2015年11月13日 17時