[メリオダス]消えたもの

☆3話☆ ページ7

貴女side




『A！』




私はまた同じ夢を見る




『こっちこいよ！』




知らない彼が私を呼ぶ



「うんっ！」



私はそれに答える


知らない彼と手を繋ぎ、知らない彼と楽しく話す








だけど…








『A……！！』





だんだん彼が見えなくなるんだ




互いに伸ばす手は、届くことかない……




そして私は闇に呑まれた…





＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

＿＿＿＿＿＿

＿＿＿





「あっ……」



また見たんだ……


いつもこんな風に、同じタイミングで目がさめる



何度も何度も見るそれは、何も変わることはない


同じ場所ではじまり、同じ場所で終わる



“あの時”そうだったな…




「あの人、誰なのかな……」




さすがにこう毎日見たら、ね…


気にはなる。何がどうしてああなったのか、十数年間見続けているのに、答えなんて微塵もない




「ま、今はいっか」




神器を片手に歩き出した



夢のことも記憶のことも、今は何も考えないでおくんだ
頭が痛くなったり、苦しくなったりするから



今日も私は思い出せない








「さて、今日はここを探そうかな！」




そこは寂れた集落。


キングが死者の都にいるという噂を聞き、私はその近くに来たのだ。



「今日は誰かに会えるかな…」









団長に会うまでもう少し…

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