☆17話☆ ページ23
貴女side
部屋についたはいいけど、何の話だろう……
「ま、とりあえずベッド入れよ」
団長がなかに入り、隣をポンポン叩く
今はいつもの団長だ
「うん」と頷き、私は団長の隣に入る。大きなベッドは私たちが入ってもまだ余裕がある
私の入ったところが徐々に温まっていった
「団長、話って何?」
「……」
「団長?」
何も言わない団長に首をかしげる。話はないのだろうか
団長は無言のまま私に近づいたかと思うと、そっと大きな腕で包み込んだ
「ちょっ……団長ってば……」
「さ___て……かった……」
「え?なんて?」
よく聞こえなかった
もともと近い体同士を、そらに近づける
互いの距離はあとわずか
「探して……欲しかった……」
「……へ?」
そうすれば、団長の本音がちゃんと聞こえた
「俺…ずっとお前を探してたんだぜ?10年前、ホークと会ってからずっと……」
10年前……あ、みんながバラバラになったときか
「それなのに、Aの情報集まんねぇし、お前はエリザベスのとこいるし……」
「えっと………」
「やることないなら、俺を探してくれよ……」
団長の声はくぐもって聞こえにくい
でもこの静かな部屋には、団長のすすり泣きと共に響きわたる
私はただひたすら「ごめん」と言うしかなくて、それしかできなくて。ずっと団長の背中をさすった
メリオダスside
「団長、話って何?」
少しはわかれよ…
雰囲気はわかっても、内容までは無理だろうけど
察してはくれないよな…
「団長?」
俺はもう耐えられなくて、ゆっくりとAを抱いた
戸惑いがちに背中に手を回してくれるA。もう慣れたのか、それとも【あの頃】の名残なのか。俺に対しての警戒はない
それがまた悲しくて
「ちょっ……団長ってば……」
「探して……欲しかった……」
お前にしか弱音は吐かないんだ。【あの頃】からずっと
そのあとの声はかすれていたが、この静かな部屋には響くだろう
Aには俺が少し泣いてるのがわかったようだ
「ごめん、団長……」
そう言いながら俺を撫でるお前の手は暖かく、優しくて尊くて
もっと泣けてくる…
団長と呼ぶ寂しさも混じり、Aの傍から離れたくなくて、もっと抱き締めたくなる
「A…」
「なに?」
だから俺は弱さを見せる
「ひとつ頼んでいいか?」
「え?うん……」
どうしようもない、わがままをぶつけた
「俺を“メリオダス”……そう呼んでくれ」
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リオ(プロフ) - 桜花さん» それでも構いませんし。コメント欄にある私の名前もURLになっています。私の作品一覧が載ってあるので、「生命の罪」というか作品を探してみてください。 (2019年7月3日 21時) (レス) id: 0673ec93e1 (このIDを非表示/違反報告)
桜花 - リオさん» 返事有難うございます。ページですか?それは何処にありますか?コメント欄の下にある作者ホームページの事でしょうか? (2019年7月3日 16時) (レス) id: ceece7fa78 (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - 桜花さん» とても有り難いコメントありがとうございます。続編をとてもゆっくりですが続けて書いています。よろしければ私のページから見てみてください。拙い文ではありますが、見ていただけると幸いです。ありがとうございます。 (2019年7月3日 16時) (レス) id: 0673ec93e1 (このIDを非表示/違反報告)
桜花 - リオさん» まだメリオダス夢かいていますか?もし此が届いてみていたら知りたいので何かしらの返事か更新が知りたいです。 (2019年7月3日 8時) (レス) id: ceece7fa78 (このIDを非表示/違反報告)
桜花 - 初めてよみましたがとても良かったです。この続きが気になるのとまだ占いツール?続けいるのか知りたいです。見ているかも分かりませんがもし見ていたら返事がほしいです。 (2019年7月3日 8時) (レス) id: ceece7fa78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リオ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/rio1001/
作成日時:2015年11月13日 17時