第一話 【裏切りの街角】 ページ2
また今日も夜がやって来る_____。
「Hello.ロゼ」
甘い声で俺の名を呼ぶのはそう_____ベルモットだ。
彼女の表向きの顔は、アメリカの大女優シャロン・ヴィンヤード。超有名人だ。
『どうしたんだ?ベルモット』
「実はちょっと手伝ってほしいことがあるんだけど…」
手を顔に添え、不敵な笑みを浮かべる。
ベルモットがこんな笑い方をするときはロクなことが起こらない。何か嫌な予感がする。
巻き込まれるのは御免だ。よし、早く逃げよう。
『ベルモット。ごめんだけどちょっと用事が…』
「あら、つれないじゃない。私たちの中でしょ?」
ぐいぐいと攻めよって来る。どうやら退く気は無いらしい。
だがこっちだって面倒ごとには巻き込まれたくない。負けじと押し返す。
『俺にもやらなきゃいけない事があるんだ。悪いけど今回は…』
「あら、ボスには言っておいたわよ」
最後の切り札とでも言わんばかりに言い放つ。そう言われると断る理由がなくなる。
流石ベルモット、手を回すのが早い。ったく、今回ぐらい見逃してくれたっていいのに。
『はぁ、もう降参だ。で、何すればいいんだ?』
「それは…」とベルモットはニヤリと笑った______。
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作者名:千里 | 作成日時:2016年4月21日 21時