えがおのちから (ページ10)

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橙side

『んゔーっ、、はぁっ、、んー！』

｢大丈夫、大丈夫。もうちょっとで楽になるからな～。頑張れ、頑張れ。｣

脳腫瘍の影響で痙攣が起きることはよくあること。

それでも、救急車で運ばれてきて以来初めての痙攣に、パパさんはすごい戸惑ってて。

今にもパニックになりそうな感じやったから、一旦外で待ってもらうことにした。

その間に看護師もやってきて処置を行なってると、だんだん治まってきた痙攣。

Aちゃんは疲れきって寝てしまったけど、パパさんを部屋に呼ぶ。

｢脳腫瘍が原因で痙攣が起きてしまうのは、よくあることなので、そんなに心配しなくても大丈夫です。｣

赤｢そうなんですか…。｣

｢あんまり毎日続くとまた原因調べた方がいいけど…
今回初めてやし、様子みましょか。｣

そう言うと、パパさんはAちゃんの横に座って、手を握り出した。

でもその顔は、もう前のような不安そうな顔じゃなくて。

前を向いてる。そんな顔やった。

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