えがおのちから (ページ7)

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橙side

Aちゃんの体に、抗がん剤の副作用が出始めたのは3日程たった頃。

｢Aちゃん、しんどいなぁ…
我慢せんと、げーしてええからな。｣

高熱、とまではいかんけど、38度を辺りを行ったり来たり。

おまけに吐き気もしっかり出始めて、もう何回か戻してしまってる。

しかもAちゃん、吐き気止めがあんまり効かへんくて、しんどい思いさせちゃってるんよなぁ。

『んぅ～、、っ、おぇっ、ごほっ、』

赤｢Aっ、｣

｢あぁ～よかった。Aちゃん、パパ来てくれたで！｣

あいにくパパさんは仕事で、朝からずっとひとりで堪えてたAちゃんやったけど、もう安心やな。

パパさんに背中をさすってもらってるAちゃんは安心しきって、今にも寝そうになってる(笑)

｢すごいなぁ、やっぱり。パパの力は偉大や(笑)｣

安心したのと疲れたので完全に眠ってしまったAちゃんの点滴を調整しながら、こう呟いた。

赤｢そう…なんですかね。
……なんか、まだ受け入れられへんし。治療も…こんな辛いなんて思ってへんかったっ、……｣

〝すみません。先生も一生懸命やってくれてはるのに…〟

なんて、困った笑顔と共に返ってきたのは、こんな言葉やった。

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