問題児の高校生活２【幸村精市】 (ページ41)

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第８５話　紙と髪ページ41

「おい齋藤、三者面談の紙はどうした？」

「え？なんすかそれ」

「おい齋藤、紙な？」

「寒いので焚き火で燃やしました。」

5分後＿

「斎藤!!!
お前、持ってくる気はあんのか？！」

廊下に教師の怒鳴り声が響き、
同じく、一人の女子生徒の声も、廊下に響く。

「無いですないです！
髪なんて持ってくる気ないですよ！」

「それは俺に対する嫌味かお前！！」

「先生が髪もってこいって言ったんだよねえ？！」

「その“髪”じゃなくて“紙”だ！！
三者面談の紙だよ、紙！」

皐はわざと大きな声で「髪がないって!!」と
叫んだため、廊下にいた生徒だけでなく、
教室にいた生徒も、桜野を見ていた。

「え？桜野先生、髪が……？！
すいませんが僕、育毛剤には詳しくなくて。」

「ケンカを売っているんですか？」

たまたま近くを通りかかった新任の先生が、
中途半端な部分しか聞いていなかったため
桜野に対してケンカを売るような形となってしまった。

「君はやっぱりバカなの？」

「突然教室に来て、それはないだろ幸村。」

昼休み
雪音と弁当を食べ用としていた矢先、
教室に幸村が訪ねてきて、そんな事を言いだした。

「先生といつも追いかけっこなんかして、
君は小学生のつもりなの？
高校３年生にもなるんだし、
立場を弁えなよ、第一君は……」

このあと、
くどくどと３０分以上、
幸村からのお説教を位い、５限目が始まる頃には
皐は完全にのびていた。

「おい齋藤、紙はどうした？」

「あー幸村に持って行かれました。」

返事を返すのが面倒くさかったので、
適当に幸村のせいにした。

「ねえ、皐の所為で俺、
先生に怒られたんだけど？」

「す、すいませんでしたあ！！」

放課後、
幸村にお説教を再び喰らった。

「はあ……３者面談、マジでやなんだけど…」

「よかったら俺が混ざろうか？
あ、もしかして混ざって欲しい？」

「お前はそのおめでたい頭を
真面目にどこかで取り替えて来い。」

この後、
久しぶりにブラック幸村大魔王を見ました。