School Life

一人で… ページ7

侑李ｰside


帰りのホームルームの後、圭人を待ちながら、
ぼーっと考えごと。


今日は、１日、何だか変だったな…


授業中、ふと気がゆるむと、脳裏に浮かんでくるのは、あの悲しそうな顔。


どうして僕の心にそんなに長く居座るの？


…


それにしても、圭人、遅すぎ。


いつもなら、すぐに僕の席に来てくれるのに、
どうしたんだろ？


気になって、圭人の姿を探してみる。


そう、僕たちは同じクラス。


あ、圭人発見。


担任の先生と何か話している。


話が終わったのか、ペコリとお辞儀をして、
僕のところへ走ってくる。


圭「ちいちゃん、ごめん。
　 一緒に帰れなくなっちゃった。」


「え、どうしたの？」


本当にすまなそうに、事情を説明してくれる。


圭「放課後、図書室の本を登録したり整頓したり
　 する仕事を頼まれちゃって…
　 俺、図書委員だからさ。」


そういえば、担任の大野先生は図書担当の先生だった。


まぁ、大野先生の頼みなら仕方ないか…


「そうなんだ…わかったよ。」


圭「ちいちゃん、一人で大丈夫？」


心配そうな圭人。


「もう、大丈夫だよ。子どもじゃないんだから、
　一人で帰れるよ。委員会の仕事がんばって！」


圭「うん、ありがと。
　 ちいちゃんも気をつけて帰ってね！」


「また明日。バイバ〜イ。」


圭人と別れ一人で下校中。

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