School Life

早起き ページ2

涼介ｰside


あの日から、あの子に会いたくて、毎日早起きして、同じ電車に乗った。


ちょっと離れた所から、姿を見るだけで、幸せな気持ちになって、今日１日頑張ろうって思えるんだ。


早起きすることで、朝練にも参加できるようになったし、いいことばかり。


今だって、朝練の片付けをしていたら、薮先輩に声をかけられる。


宏「山田、最近、朝練がんばってんな。」


「あ、薮先輩、お疲れ様です！」


薮先輩は、サッカー部の部長で、余談が多いことで有名(笑)。


でも、頼れて、サッカーもうまいし、ふにゃっと笑う顔がかっこいいから、ファンも多い。


光「やぶ〜っ！！ ホームルーム、遅れるぞｰ！」


遠くから叫んでいるのが、副部長の光先輩。


薮先輩と仲がいい。


二人とも１個上の2年生。


よくつるんでいる。


宏「ひか、待ってよ〜 山田、また後で…」


「はい。」


二人とも先輩だから、一応敬語使ってます。


走り去る二人を見送って、俺も急がなきゃ。


急いで教室へ向かう。


スベリ込んで、ギリギリセーフ。


息を整え、窓際の一番後ろの席に着く。


「はぁ〜 間に合った…」


裕「山ちゃん、おはよう。今日も会えたの？」


前の席の裕翔が、すぐに話しかけてくる。


中学からの親友で、唯一電車で出会うあの子のことを相談できる相手。


「おう、もちろん。」


裕「なんか、進展あった？」


「…ない。」


ガラガラガラ


教室の前のドアが開き、担任の高木先生が入ってきた。


イケメンで女子に人気があるし、俺ら男子にとっては、アニキ的な存在。


雄「みんな、おはよ〜」


この一言で、朝のホームルームが始まった。

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