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「ちぃ、お待たせ。できたよ。」
テーブルの上には、ごはん、豆腐とワカメのお味噌汁、目玉焼きとミニトマトとレタス。
ちぃ「うわぁ、おいしそう。」
目をキラキラさせて、立ったまま、手づかみで食べようとするから、
「ちょっと、待って!!」
そうか、犬だったんだもんな。
ちゃんと教えてあげなきゃ。
「ちぃ、ここに座って。」
ちぃが、座ったのを確認してから、俺は向かえに座る。
「食べる前に、あいさつね。俺のまねっこしてね。」
ちぃ「うん。」
「手を合わせてください。」
ぱちんと両手を合わせれば、ちぃも同じように手を合わせる。
「いただきます。ちぃも言ってみて。」
ちぃ「いただきます。」
「そ、そしたら、手じゃなくて、人間は、これを使って食べるんだよ。」
お箸を手渡し、
「ホラ、見て、こうやって、挟んで食べるの。」
ごはんを摘まんで、パクって食べて見せれば、まねして、
ちぃ「こう?」
「そう、そう、上手。」
何回か失敗しつつも、うまくできて、ごはんをぱくんと食べ、
ちぃ「おぃひぃ。」
「よく、噛んで食べるんだぞ。」
なんか、こういうの、いいな。
手先が器用で、飲み込みの早い ちぃは、もうお箸を使えるようになっていた。
見よう見まねで、食べ進めていた ちぃが、お味噌汁のお椀を両手で持って、口をつける。
ちぃ「ッ、あっちぃ。」
慌てて口を離し、お椀をテーブルの上に置いた。
「そういうときは、ふー ふーって、冷ますんだよ。」
やり方を教えてあげると、お椀を持って、
ちぃ「ふー ふー」
何度も息を吹きかけている。
やること1つ1つが、かわいすぎる。
お椀に口をつけて、ごくりと飲むと、
ちぃ「りょぉすけ、おいしいねぇ。」
「ん、おいしいねぇ。」
心が、ふわふわあったかくなってきた。
そういえば、ここ最近、朝ごはん、ちゃんと食べてなかったな。
外食も多かったし。
これからは、ちゃんと自炊しよう。
ちぃを見ながら、そう思ったんだ。
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ゆう(プロフ) - 俄かマロマロさん» 俄かマロマロさん、コメントありがとうございます。この作品を好きになっていただき、嬉しいです。少しでも、更新できるように、がんばります! (2020年9月23日 20時) (レス) id: d0278d48e0 (このIDを非表示/違反報告)
俄かマロマロ(プロフ) - はじめまして!最近この小説と出会って読み始めたのですがとても面白くてハマってしまいました。続き楽しみにしてます!頑張ってください。 (2020年9月22日 22時) (レス) id: 07769ffa6b (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - みみさん» みみさん、コメント嬉しいです。『ちぃちゃん かわいい。』一番の褒め言葉です。ありがとうございます。最近、なかなか更新できなくて、すみません。少しでも更新できるように、がんばります。 (2020年9月10日 5時) (レス) id: d0278d48e0 (このIDを非表示/違反報告)
みみ - ちぃちゃん、可愛いです!続きを楽しみにしています(*'▽'*) (2020年9月9日 19時) (レス) id: 41a8e8b8b7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - ハニーさん» ハニーさん、コメントありがとうございます。かわいい ちぃちゃん、たくさん書く予定なので、ぜひ、読んでください。 (2020年8月7日 22時) (レス) id: d0278d48e0 (このIDを非表示/違反報告)
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