チワワのちぃ(ymcn)

＊ ページ26

chi


宏太は、わざわざお店をお休みにして、ボクをアクセサリーショップに連れてきてくれた。


宏「どんなのが、好み？」


雑誌で見た感じを思い出して、


「シンプルな、シルバーの。」


宏「んー、じゃぁ、こんな感じ？」


あ…、


「うん、これにする！」






宏「ちぃ、がんばれ！」


耳元で、小さく応援される。


ドキドキするけど、勇気を出して、店員さんに話しかける。


「あの、すみません。これ…、２こ、く、ださい。」


店員「こちらのリングで、よろしいですか？」


「は、はいっ！！」


店員「プレゼントですか？」


「ひとつは、プレゼントで、もうひとつは、じぶんの…、です。」


店員「相手の方のサイズって分かりますか？」


「あ、これと おなじです。」


夜中、涼介が寝ているときに、調べて作った紙のリングを渡した。






１つは、プレゼント用にかわいくラッピングしてもらって、１つは、そのまま。


店員「ありがとうございました。」


ペコリとお辞儀され、お店を出た。






はぁ…、買えた！！


宏「できたじゃん、ちぃ。がんばったな！」


頭をなでなでされて、


「えへへ…。」


ちょっと、テレくさいよ。


「こぉた、きょうは、ありがと。んーん、きょうだけじゃなくて。ぜんぶ、こぉたの おかげだよ。」


ボク、一人じゃ、きっと、何もできなかった。


宏「そんなの、いいって。」


「でも…！！」


ちゃんと、お礼しなきゃ。


宏「今度、このリングをつけて、二人でお店に来てくれれば、それで、十分だよ。」






５月９日が待ち遠しい。


涼介、喜んでくれるといいな。



…

リングのイメージは、知念くんが、右手の中指に、たまにつけてるヤツです。

サプライズ→←＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す