流星の詩(ymcn) (ページ48)

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涼介-side

待ち合わせの場所へ行くと、すでに、そこには知念の姿が。

慌てて駆け寄って、

「ごめん、待たせちゃって。」

侑「んーん、さっき来たばっかだから、ぜんぜん待ってないよ。」

「ほんと？じゃぁ、行こっか。」

侑「うん。」

知念とは、クラスが違うから、ここでお別れ。

「だいじょうぶ？」

侑「なに、涼介、心配なの？」

「そりゃ、心配に決まってるでしょ。」

その時、後ろから声をかけられた。

裕「ちぃ、やま、おはよう。」

裕翔だ。

知念の肩が、かすかに震えるのが分かった。

裕「ちぃ、熱下がったんだね。よかったぁ。」

侑「ぅん。」

知念に近づこうとするから、知念を後ろに隠すように、裕翔の前に立ちはだかる。

侑「りょうすけ。」

慌てる知念に、一旦後ろを向いて、にこっと笑顔を向けて、

それから、くるっと振り返って、裕翔をまっすぐに見つめて、

「知念、泣かせたり傷つけたりしたら、俺が許さないから。」

声のトーンを低めにして伝えれば、神妙な表情になった裕翔が、

裕「わかってる。でも、好きな気持ちは変わらないから。」

最後は、俺だけに聞こえる声で。

それから、清々しい表情になって、

裕「うまくいったんだね。よかったね、ちぃ。」

ふわっと、微笑んだ知念が、

侑「ん、ありがと。」

知念は、許しても、俺の気は済まなくて。

横を通りすぎて、教室に入ろうとする裕翔のお腹に、１発拳をぶちこめば、

裕「ぐっ、イテッ。」

本当は、許したくないけど、

「これで、今までのこと、全部ナシってことで。」

お腹を押さえて、苦しがる裕翔が、グーと親指を立てた。